「ぃ‥おい、大丈夫か?」 私は誰かに肩を叩かれ、目を覚ました。息がとてつもなく苦しい。というかなんで私は地面に顔を向けて寝ているのだろう? 「ぶはあ!!」 「うお!」 「はぁ‥はぁ、」 私は勢い良く起き上がる。そうだ‥私は友人にボディーブローを喰らわされて気絶したのだった。 「生きてた‥って、げ!」 「いたた‥あ、どなたかは存じませんがありがとうございま‥」 「‥‥‥‥‥」 「!‥あなたは、」 私は私の肩を叩いた人を見て、息が詰まった。そして歓喜で体が震える 「お、おま‥さっきの、」 「‥友人にボディーブローされてピンチに陥っていた私を助けに来てくれたんですね‥!」 「ただ単に倒れてる奴がいて心配だったから声掛けただけだよ!」 「やっぱり、ヒーローだ!」 「なんでそうなる!?」 私を助けてくれたのは神社で風のように現れて、風のように去って行ったヒーローだった。 ヒーローは顔を真っ青にしているが、どこか体調でも悪いのだろうか?具合が悪いのにも関わらず‥私を助けに来てくれたなんて‥それって、 「超ヒーローだよ!」 「なんの話だ!」 「ヒーローに変身できなかったのは体調が悪かったからなんですね!でも嬉しい!ありがとうございます!」 私は立ち上がり、ヒーローの両手をガシッと掴んだ。ヒーローは相変わらず顔が真っ青のまま自分がヒーローであることを必死に隠そうとする 「大丈夫です!あなたがヒーローであることは誰にも言いませんからご安心ください!」 「だからなんの話だぁああ!!」 PREV NEXT |