「私のヒーロー!」


私は彼の元に早足で近付く。彼はポカンと口を開けているけど私は誤魔化せない。ヒーローは民間人に姿を隠していることくらい、戦隊物愛好歴15年の私にはまるっとお見通しなのだ。


「は‥はじめまして!お会い出来て光栄です!まさか本当にお会い出来るなんて‥!ずっと神社にお願いしてきてよかった‥」

「な、なんなの?ヒーロー?」

「はい!サインください!」


私が15年間、願い続けた夢‥それは、ヒーローに会うこと。私は同年齢の女の子たちの好むものとは少し違うものが好きだ。

それこそ、戦隊物や特撮。
ヒーローこそ、私の青春なのだ。

他の子たちは美少女戦士や、魔法少女などを好むらしいが私は根っからの特撮っ子。好きなものは朝の特撮と遊園地のヒーローショー


「けど実物を見るのは初めて!」


私が長年、探し求めていた正義の使者‥悪の脅威から日々、真田の平和を守り続けていたのだ。

そしてその姿を悟られないようにこうして密かに活動をしている‥そう、まさしくこの人こそが真田の孤高のヒーロー!


「‥‥ですよねっ!!」

「違いますけど」





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