翌日、とある少年の恋心自覚
昨日、俺らは会長の家に遊びに行った
そこで出逢った会長の姉‥会長姉さんに俺は一目で恋に落ちた―‥
「いやー‥昨日は悪かったな」
「いえ、こちらこそ‥せっかくお姉さんが帰省して来て、姉弟水入らずのところをお邪魔して‥」
生徒会室でお茶を飲みながら
昨日の出来事を話し合う俺たち
話題はやはり、会長姉さんについてだ
「お姉さんって大学生でしたっけ?」
「ああ、県外の大学に行ってる」
「にしても大学の春休みは早いっすね」
「2月入ってすぐとか‥俺ら高校生は3月なのにな」
「しかも短いし、」
「いつまで滞在する予定ですか?」
「春休み中は居るとさ、」
「よかったですね」
「な、なんでだよ。」
「会長、お姉さん帰って来てからずっと嬉しそうだったじゃないですか」
「う、嬉しい訳ないだろ!」
副会長やモトハルが会長をからかっている間も、俺は会長姉さんについて考えていた。
昨日‥あの後、俺たちは会長姉さんと一緒に夕飯を食べた。その間、俺たちは会長姉さんと交流を深めていた
会長姉さんは楽しそうに会長の幼い時の黒歴史を話したり、俺たちは普段、会長が学校でどんなことをしてるか話した
当の会長は恥ずかしそうに黙々と夕飯を食べていた(あんな会長は初めて見る)
夕飯の時に知った会長姉さんのこと‥
会長姉さんは県外の大学に通ってる
そのため、大学附近のアパートに
一人暮らしをしていて、
こうして長期休暇の時にひょっこり帰ってくるのだそうだ。
「会長ってシスコンだったんすね」
「お前ら、俺をなんだと思ってんだ!」
顔を真っ赤にする会長の叫び声を
聞き流しながら、俺の脳内は
会長姉さんのことでいっぱいだった‥