「おーい、ミツオ君。明日、クラスの奴らと遊びに行くんだけどミツオ君も来ねぇ?」 「あ、悪い。俺、明日用事あるわ」 「はあ?誰とだよ」 「え‥ぶ、部活の奴らと、」 「‥‥‥まさか、彼女とかじゃ‥」 「そ、そんなことねェし!とにかく!明日は無理だから!じゃあな!」 「‥‥‥‥怪しい、」 「‥‥ふう、バレたか‥?いや、多分大丈夫だ。ヨシタケはバカだ。絶対バレねぇ」 俺はクラスメイトを振り切り、急いで校門に向かった。何故なら‥ 「ミツオ君!」 「愛!ごめん、待った?」 「ううん、今来たとこ」 校門に俺の彼女の愛が俺を待っているからである。あんな男だらけのむさ苦しい空間を抜けたら、そこにはこの天使のような笑顔‥俺はこの笑顔に何度救われてきたことだろう‥ 「ミツオ君?どうしたの?」 「え、あ、いや、なんでもないよ。帰ろうか」 「明日の遊園地‥楽しみだな〜」 「そうだね」 帰り道、明日二人で行く遊園地の話題になった。 「ミツオ君ってジェットコースターとか大丈夫な人?」 「好きだけど、愛は?」 「私も好きなの!全制覇しようね!」 楽しそうに話す愛の顔を見て勇気を出して遊園地に誘った自分を褒めたくなった 「送ってくれてありがと!明日楽しみにしてるね!」 「うん、じゃあまた明日」 愛を家に送った後、明日の服装やデートプランなどを考えながら自分の家へと帰った ―翌日― 「うわあ‥結構混んでるね。」 「休日だし、仕方ないよ」 俺と愛は遊園地に来た。人の多さに驚きながらも俺達はしばらく遊園地を回った 「ん?お、おい!ヒデノリ!」 「なんだよ、ヨシタケ」 「あれ見ろ!」 一方、2−Aメンバーと遊園地に来ていたヨシタケは、ミツオ君と愛を発見した。 「ミツオ君が女といやがる!!」 ヨシタケが叫んだ瞬間、その場にいた全員がそちらを見る 「なにぃいい!?」 「ほ、ほんとだ!正真正銘の女だ!」 「あいつ‥本当に人間か!?」 「落ち着けカス共ォ!」 タダクニは既視感を感じながら、童貞力を高めるクラスメイトを冷ややかに見ていた。 「‥可哀相に、ミツオ君」 そして童貞力を限界まで高めたモトハルやヨシタケ達は忍者の如き速さで二人の邪魔をしに行った‥ 「ミツオ君、次なに乗る?」 「ジェットコースター連続で乗ったから少し落ち着きたいんだけど‥」 「じゃあ休憩しようか」 「そこにお店あるから、入ろう。飲み物買ってくるから席に座ってて」 「ありがとう」 俺は飲み物を注文しようと店員を見た‥が、直後硬直した。 「いらっしゃいませー。ご注文お決まりですかー」 「ヒデノリ‥!?」 「よお、ミツオ君。俺らの誘い断っといてなにリア充満喫してんだコノヤロー、とりあえずリア充爆発しろ!」 「な、なんでお前が‥」 「きゃあ!かわいいクマさん!」 背後から愛の楽しげな声が聞こえた。俺は嫌な予感がして慌てて振り返る 「なんか見たことあるううう!!」 文化祭の劇の時に確かこんな熊の着ぐるみがいた。いや、今はそんなことどうだっていい。何故この熊が彼女にジュースを差し出しているか、それが問題だ。 「ミツオくーん!このクマさんが飲み物くれたから飲み物いいよー!」 「なっ‥く、お、お前ら!俺のデートを邪魔する気か!」 俺はカウンター越しにいるヒデノリを睨みつける。ヒデノリは不敵に笑った 「男子高校生の日常において重鎮である俺とヨシタケを差し置いて何故、貴様が先にリア充になる」 「俺は!?」 即座にタダクニのツッコミが入るがヒデノリとミツオ君はそのまま対峙していた。 「え、ちょ、待って!俺、主人公なんだけど!なにこの扱い!」 「ミツオ君?ジュースもういいよ?」 「‥うん、行こう!」 「え?きゃ!ど、どうしたの!?」 「お化け屋敷行こう!」 「ミツオ君っ!?落ち着いて!」 俺は彼女の手を取り、走り出した (クソ‥!冗談じゃない!俺が今日という日をどれだけ楽しみにしていたと思ってんだ!それをあいつらにぶち壊されるなんて御免だ!) 「いらっしゃ〜い‥」 「!!?‥お、お前は‥っ!」 「‥悪いんですけどくれませんか‥?ちょうどそこにある‥、」 「くっ‥なんでお前がアトラクションに参加してんだヨシタケ!」 「リア充の目玉〜‥!」 「きゃああ!!」 「一気に抜けよう!」 ヨシタケを振り切り、一気にお化け屋敷を出た。そしてクラスメイトの妨害を受けないためにあらゆるアトラクションを回るが、何処に行っても奴らがいる 「ミツオ君、どうしたの!?」 「ごめん!でも、今日は愛と二人だけで楽しみたいんだ!」 「待てゴラー!逃がすかぁ!」 「クソ!いい加減にしろお前ら!もう我慢ならん!」 「掛かってこいやー!」 「ミツオ君をとっちめろー!」 とうとうキレたミツオ君がクラスメイト達に殴り掛かる。そしてそこから大乱闘になった 「あああ‥み、ミツオ君‥」 「‥すいません。デートの邪魔して」 「!わ、ね、猫さん‥」 「クラスメイトの唐沢です。そしてこの猫耳は気にしないでください」 「あ‥ミツオ君の‥」 「あいつらには後でよーく言っておくんで、すいませんでした」 「‥‥ふふっ‥そっか、だからミツオ君があんなに必死になってたんだ」 「不快な思いをさせたようで‥」 「いいえ、楽しかったです。ミツオ君のあんな一面、初めて見ました。ミツオ君‥私の前だと少しカッコつけちゃうからちょっと距離感じてたんです」 「‥男はそういうものかと、」 「ミツオ君の素が見れて嬉しかった。‥飾らないミツオ君がこんな簡単に見れる皆さんが羨ましいな‥なんて、」 「きっと、見せてくれますよ。」 「!‥猫さん‥ありがとう、」 「‥‥大丈夫?ミツオ君、」 「うぐ‥ご、ごめん‥」 乱闘が終わり、ボロボロになったミツオ君を愛が介抱する (嫌われた‥完全に嫌われた‥せっかくのデートも台なしだ‥クッソ、これも全部あいつらのせいだ‥) 「‥ミツオ君。私、友達と一緒に乱闘してる時のミツオ君、初めて見た」 「‥‥‥ごめん‥」 「ううん。私、ミツオ君の素の一面が見れて嬉しかったの」 「え‥?」 「飾らないミツオ君、素敵だよ。だから私の前でも友達といる時のミツオ君でいてほしいな」 「え、でも‥」 「‥ダメ?」 「だ‥ダメじゃない!わ、わかった」 「ありがとう。嬉しいな」 「‥デート、台なしだな‥悪い」 「私は楽しかったよ。こんな風に遊園地を駆け回るなんて初めてだったし!だから、また来ようね」 「‥‥ああ、今度こそ二人で遊園地を楽しもうな」 「うん!」 予定と違うけど案外しあわせです 前よりキミが近い、 な が い ごめんなさい長くなっちゃいました 付き合い始めの二人って ちょっと距離あるよねとか 書きたかったのに‥orz 実は最初と最後でミツオ君の 口調がちょっと違います 言われないとわからないですよね 文章力なくてさーせん‥ こっそりということなので 私もこっそり捧げたいと思います 5000hitありがとうございました!^^ (02/24) |