「今日はバレンタインですね」

「そうだな」

「知ってますか？」

「なにをだ？」

「バレンタインは女子から男子にチョコを贈るものだと思われていますが、男子から女子に贈る地域もあるんですよ」

「ああ」

「‥‥‥‥‥‥」

「愛」

「はい」

「いつもありがとう」

「！‥ば、バレンタインに‥薔薇の花とは、随分と気が利きますね！ま、まあ、せっかくですし、有り難く頂戴します」

「喜んでくれてよかった」

「なっ、ば、薔薇が好きなだけですっ！キラーさんからもらえて嬉しいとかそういうワケじゃないですから！勘違いしないでください！」

「そうか」

「‥‥‥‥‥‥‥」

愛はキラーからもらった薔薇の花を大事そうに胸に抱えた。キラーはそんな愛をマスクの中から優しく見詰める

「‥おれにはないのか？」

「はへ！？」

「おれも愛からのバレンタインチョコがほしい」

「な、あ、えっと‥」

「‥‥‥‥‥」

「し、仕方ないなぁ！そんなにチョコがほしいんですか？全くこれだから海の上にいるモテない男子は！ま、まあ、ありますけど！島でたまたま見付けたから買っただけだし、キラーさんの為に買ったとかじゃないし、本当は私のおやつ用だったけど仕方ないんで哀れなキラーさんにあげます！ハッピーバレンタイン！」

「ああ‥ありがとう。嬉しいよ」

「か‥勘違いしないでくださいね！」

「‥‥‥愛、」

「なんです！？市販じゃ、不満なんですか？」

「いいや、このチョコ‥」

「て、手作りも考えたましたが私、上手く作れなくて、だから結局市販にしたんですけど‥嫌なら海に捨てても構いませんから！」

「ずっと握ってたのか？」

「ええ！？な、なんでそれを‥っ」

「溶けてる」

「う、うわぁああああん！それ返してくださいーー！！」

「断る」

めると
（チョコも愛も、）

「最悪のバレンタインデーだぁあ‥」
「最高のバレンタインだな」

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(あとがき)
ずっと手に持ってると溶けますっていうどうでもいいお話です

バレンタイン企画ラストは
キラーさんです、が‥３日遅れすみませんんん！

愛だけはあります！

（02/17）
修正（03/07）