ミルクティーに乾杯




「ペンギン、なに飲んでるの?」

食堂で本を読みながらなにかを飲んでるペンギンの前に座り、話し掛けた

「ああ、紅茶だ。」

「いい香り」

ペンギンの飲んでる紅茶が、
とっても美味しそうで

「飲んでみるか?」

「うん、一口ちょうだい」

それはきっと甘くて美味しい

「‥‥うえ、苦い。」

残念。私の想像してた味じゃなかった

まるでペンギンみたい、
とっても美味しそう、なのに
どこか苦みがある‥
ああ、ペンギンみたいだな

「砂糖やミルクをいれてないからな」

ペンギンは笑いながら言った

「‥ペンギン、」

「ん?」

「この紅茶‥ペンギンの味がする」

「なんだそれ、」

「見た目と違うってこと」

「意味わかんねーよ」

「甘そうなのに苦いよ、ペンギンだ」

仲間とは違う、でも恋人じゃない
わざとこの距離をキープする
その苦さがまるでペンギンなのだ

「ミルクでも飲んでろ」

「‥砂糖入れなきゃ飲めない」

「はいはい、」

ペンギンは本を閉じ、そしてキッチンに立った。


「ほら、出来たぞ」

「あったかい」

「砂糖もいれたからな」

「ありがと」

「‥‥そんなに美味いのか?」

「え?」

「好きだろ、それ。」

「飲む?」

「‥一口くれ」

「いいよ、どうぞ」

ペンギンはコップを受け取り、
中身をゆっくりと飲んだ

「‥‥‥甘いな、」

「美味しいよ」

「‥まるでお前みたいだ」

「は?」

「甘い、胸やけしそうなくらい甘いとこがウミみたいだ」

優しい声で、そういうペンギン

(う、わ‥ずるい、)

心臓が跳ねた

「‥‥‥でも、こうすれば」

ペンギンはミルクの入ったコップを既に半分しか残ってない紅茶のコップにいれた

「あ」

「ほら、飲んでみろ」

「‥‥‥ん、おいしい。」

「な?ちょうどいいだろ?」

おれには少し甘いが、と笑うペンギン

「‥紅茶みたいなおれに、
ミルクみたいなウミ。

二人合わせりゃ、ちょうどいいな」



ミルクティーに乾杯
(それはとっても甘くて美味しい)



‐‐‐‐‐‐
初ペンギンさんです!
こんなペンさん好きなんですが
どうでしょう‥?

でも、腹黒ペンさんも
草食系ペンさんも
シャイボーイペンさんも
どんなペンさんも大好物です

いずれ全部書きたいなあ‥

(02/18)






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