(!)名前変換無しです
「女がわからない。」
そう言って頭を抱えるきみ。なにがあってそうなったの?いつもいつも女の子について仰々しく語るきみなのに、アークデーモ‥幼馴染の女の子になにかされたの?私はとっても心配だよ。
「あんな仲良さそうなのに、それで仲良かったら同じ高校に行くって、それは‥つまり、あいつらは‥?‥はあ‥変な話だよな。」
ああ、やっぱりあの子たちか。あの子たちなら仕方ないよ、仲は良いには良いんだろうけどね。女の子なんてみんなそんなモノでしょう?
「なんだよ、お前もかよ。」
だって、すっごい嫌いって子じゃなかったら女の子は普通に笑顔で話せるよ?男の子だってそうだよね?ある程度仲良かったら一緒に帰ることもするし、遊んだりもする。それはなにか不思議なことかな?
「んなこと言ったってよ‥毎日放課後は一緒に遊んでるんだぞ?」
ひとりは監視役でしょう?まあ、お友達なのは変わらないだろうけど。逆に、そんなに不思議がるきみの方が良くわからないな。そんなに変?
「んー‥変かって言われたら変だけど‥変じゃないって言われたら変じゃないのかもな。そういう付き合いもあるって思えばさ」
そうそう。あ、良かった。やっときみの笑顔が見れた。私、役に立てたみたい。嬉しいなあ
「私はね、男の子がわからないな」
「は?男なんてみーんな単純明快なモンだろ?特に‥男子高校生は、」
「そうかな?私はやっぱりわからないな。価値観の相違だね」
「男のなにがわからないんだ?」
「んー‥そうだねぇ‥」
彼女でもなく、幼馴染でもなく、ただのクラスメイトである女生徒を普通‥家の中に招き入れるかなって。
だって、そうでしょう?こっちは好きな人の家に上がってさっきから心臓が16ビート刻んでてきみに聞こえてないか心配なのに。きみはそんな私の気持ちを知ってか知らずか他の子のこと話すんだもの。妬けちゃうなあ、彼女ですら無いのにね。
「‥ちなみに、これは練りに練った作戦なのかな?でも、そこまで考えてるかわからないからね」
「なんの話だ?」
「ん?‥‥えへへ、内緒!」
今日、私が好きな人についてひとつ‥わかったこと。
きみは罪作りな男の子だってこと。
「なんだよ、それ‥俺じゃ、頼りになんないってのか?」
「ううん。そういうんじゃないよ。ただ、自己完結したから終わらせただけだよ。」
「気になるっての、」
ああ、ほんとに気になる。たまたま好きな子と一緒に帰れて、たまたま好きな子が俺の家に来る雰囲気になって‥早く動く心臓をなんとか静めながら話してる俺の気持ちなんて知らずに彼女は笑うから。
ほんと可愛いなあ、ちくしょう。内緒なんて言い方されたら気になるに決まってんだろ!でも‥ほんと女子ってわかんねえ、電車内で寝ながら寄り掛かってきた子とか、仲良いのか悪いのかわからん連中とか‥ただのクラスメイトの家に普通に来れる好きな子とか、
「‥やっぱり女ってわからねえ、」
「悩むのも中々楽しいよ?」
「‥‥そういうもんなのか‥?」
でも、さっきから楽しげだな。退屈はしてなさそうで良かった。というか俺だけが意識してんのか?なんかカッコ悪い、
「はあ‥難しいな、女子って。」
「それを言うなら男子もだよ」
今日、俺が好きな子についてひとつ‥わかったこと。
彼女は罪作りな女の子だってこと。
やっぱり、恋は難しい。
悩める少年少女の恋 悩んでみようか、答えが出るまで。
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