「好きだ。」
「私も‥ずっと、好きだった。」
というようなやり取りをしたのが6時間程前のこと。ずっと好きだった幼馴染の愛に一世一代の告白をし、そして俺は成功して見事にリア充の仲間入りを果たした。
「‥‥‥‥‥‥」
今はただボーッと天井を見上げている。そして6時間前のことを思い出して転げ回る、それの繰り返しだ。
幼馴染という壁は意外にも高い。
それをぶち破るのに俺は何年も掛かった。だが、破ったら破ったでいきなり困難に直面した。
「‥明日‥俺は一体、愛にどんな顔で会えばいいんだ‥!?」
幼馴染から、恋人へ―‥
関係が変わり、嬉しいんだが‥妙に照れ臭くて‥
「い、今まで俺はどんな顔で愛と会ってたんだ‥!?」
幼馴染の時は平然と会ってた。今ではそれが凄く羨ましい。俺は床を転げ回りながら明日、どうやって愛と会うか考えていた。
「行ってきまーす、」
「じゃあ、行ってくるね!」
「あ」 「えっ」
朝、家を出た時にちょうど玄関先で愛と会った。
「よ‥よう、早いな」
「お、おはよう。ヨシタケこそ‥」
なんとなく気まずい空気が流れる。俺は歩き出すが愛と途中まで道が同じなので必然的に愛と登校することになる。
「い、いい天気だな!」
「そうだねっ!」
変に意識してしまって愛の顔が見れない。声も変に大きくなる。だが愛の声も異常に大きい。
どうやら愛も俺くらいに緊張しているようだ。
「あああのさ‥」
「う、うん‥」
「‥こ‥今度の、日曜日‥!」
俺は今度の日曜日、愛をデ‥デートに誘おうと思っていた。だが、言葉に出そうとすると余計に詰まる
「‥あ、遊び‥行かねえ、か‥?」
今までの自分ならナチュラルに愛を遊びに誘えたのだが、今の俺はどうにも以前のように出来ないらしい
「う、うん‥っ!」
愛は何度も首を縦に振る。その様子を見て俺も愛も変わったと感じた
「なんか、照れ臭ぇな。」
「うん‥やっぱり、前と違うね」
「‥嫌だったか?」
「ううん。私は、進めてよかったって‥思ってる。」
「‥そっか、よかった。」
「‥‥ヨシタケは‥?」
「ばーか。決まってんだろ、」
俺はそういって隣にある愛の手を握った。
その壁を越えて 昔と違う今を二人で進もう
幼馴染カップルにありそう。 あれ?こんな話前にも書い‥(ry
(4/6)
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