かわいいキミの構いかた





「おーい、ヨシタケ〜。愛しの愛ちゃんがわざわざヨシタケの家まで遊びに来てやったぞー」

「んー‥」

「どうしたー?反応が薄いぞ!」

「漫画読んでんだよ」

漫画を読んでる俺の部屋に押しかけてきた愛。俺が寝転がっているベッドに座り、読んでいた漫画を取り上げる

「あ、おい!なにすんだよ。」

「構ってよ」

「はあ?」

「‥構ってくれないと愛、泣いちゃうぞ」

「おう、泣け泣け。俺はなにがなんでもベッドの上から立たん」

「なんで意地張るのよ」

寝返りをうち、愛から背を向ける。すると愛は背後からブーブー文句を言うが、俺は聞く耳を持たない

「寝る」

「寝ないでよ!ゲームやろ」

「えー‥眠くなってきた」

「かーまーえー!」

「いやじゃああああ」

「ゲームを一緒にやってくれたら珈琲おごってあげる」

「いらね」

「もう!なんで構ってくれないの。こうなったらヨシタケが構ってくれるまで居座る」

「好きにしろー」

「‥‥‥‥」

しばらくそのままでいると、先程までうるさかった愛が嘘のように静かになった。

俺はそんな愛が少しだけ気になってそっと後ろを振り返る。

「‥‥‥‥‥‥」

愛は俺のベッドに顔を伏せていた。そしてそのまま黙り込んでいる


「‥‥おーい、愛。」

「‥‥‥なによ‥」

「‥ゲーム、やるか」

俺はベッドから起き上がり、頭を伏せている愛の頭を小突く

すると、愛は嬉しそうにバッと勢い良く顔を上げた。

笑顔で俺を見る愛の頬にキスをし、俺はベッドから立ち上がった


かわいいキミの構いかた
放って放って、拗ねたら構うよ




ヨシタケが上手‥だと‥!?

(3/30)