男子高校生の全ては





学校の帰り道、偶然出会った愛とヨシタケは家が隣同士なため、一緒に帰っていた

「聞いてよ!ヨシタケ!」

「聞いてるよ」

「今度の文化祭でね、劇やるの」

「なんの劇だ?」

「ロミオとジュリエット!」

「へえ、なんの役?」

「聞いて驚くな!まさかのまさか!この私がジュリエットに大抜擢!」

「それドッキリじゃねえの?」

「なんでよ、私がジュリエットよ?適役じゃない!」

「お前がジュリエットォ?」

「なにその顔」

「出来んの〜?お前に〜?」

「そういうこと言うなよ!」

「ロミオは誰なんだ?」

「たかひろくん」

「誰!?」

「知らないの?西高のたかひろって言ったら松本たかひろくんしかいないでしょう。常考」

「だから誰だよ!?」

「でねでね、練習したいの」

「ああ‥」

「私はジュリエットやるから、ヨシタケはロミオね。」

「セリフわかんねぇよ!」

「おお、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」

「‥いや、そりゃあ‥お母さんがロミオって決めたからだろ」

「お母さんかよ!」

「当然だ。男子高校生のほとんどはお母さんで話がつけられる」

「ロミオって男子高校生だった?」

「だからロミオとジュリエットの恋愛も悲恋なんだ。」

「は?」

「お母さんが反対したからな」

「またお母さん!?」

「そうだ。お母さんが賛成していれば二人は結婚出来、尚且つ良い嫁姑関係を築けただろうが‥お母さんが反対したんだ。仕方ない、安寧な家族関係は築けなかった。お母さんが賛成していたらきっと義両親とも良い家族になれていた」

「ロミオとジュリエットってそんなアットホームな話だった?」

「だからロミオのお母さんが‥」

「もういいよ!このマザコンヤローが!!」


男子高校生の全ては
お母さんの一部だったから。




この話だとなんかロミオもマザコンみたいになってますが違いますよ。フィクションです、そしてヨシタケもマザコンではありません。‥たぶん、

(6/4)

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