微睡みの中で

大きなベッドの上で憐のTシャツだけ着てゴロンと横になっていると、ガチャリと扉が開いて憐が入ってきたのが分かった。


「吏來、起きれるか?」


ベッド横に置いてあるサイドテーブルにミネラルウォーターの入ったペットボトルを置いて、憐がベッドの上に乗りながらそう聞いてきた。
そんな憐は、スウェットを履いているだけで上半身裸で、腹筋が綺麗に割れてて右の鎖骨に格好良い刺青があって……僕がいっぱい付けた痕もある。


「抱っこ」


憐に向けて両手を広げると、憐はため息混じりに笑って僕を抱き上げてベッドに座る憐の膝の上に対面して座らされた。


「寝てた方が腰、楽だろ?」
「やだ」
「ふーん? まあ、吏來がいいならいいけどな」
「えへへ〜」


憐の首に腕を回しておでこをくっ付けると、僕の腰に回ってる憐の手に力が入って引き寄せられた。


「キスすんのか?」
「ううん。ちゅーしない」
「ふーん?」
「でも、ちゅーしたい」
「してもいいぞ?」


憐の言葉に首を横に振ると、僕は顔を憐の首元に埋めて擦り寄った。
憐は擽ったそうに笑うだけで、僕の好きなようにさせてくれる。いつもそう。
憐はいつもいつも僕を優先してくれる。


「今日、憐いじわるだったもん」
「意地悪?」


顔を埋めながら話し出すと、憐は僕の髪を梳きながら相槌をうってくれる。


「ちゅーダメって……嫌って言っても止めてくれなかったもん」
「あぁ、それか……」
「ちゅーしたかったのに……憐のばか」


カプッと憐を食べると、一瞬だけ憐の手が止まった。またすぐに動いたけど。

えっちしてる時、ちゅーしたくて憐の顔を引き寄せたら僕と憐の唇の間に憐の手が入れられて防がれたの……「ダーメ」って言って。
でも、ちゅーしたかったから憐の手のひらをペロペロしたらおでこにちゅーされて「今はダメ」って言われたの。

それと、ずっとずっと気持ちいいところばっか触ってきて可笑しくなりそうだからヤダって言ったのに止めてくれなかった。


「憐のばか」
「ごめんな」


カプカプしてても吸い付いても止めようとしてくれない。なのにえっちの時だけ止めるのおかしいよ。
僕だって憐に気持ちよくなって欲しいんだもん。




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