私が部活の後に毎日行っている、自主トレから部室へ戻って来た時のこと。




「なぁ、白石。ちょっとええか?」






何事か、と思って振り返ったらなんか髪の毛を脱色した不良――…いや、忍足謙也がいた。




「なん?」



ユニフォームから制服に着替えながら、私は平静を装って答えた。
いや、正直内心慌てふためいてるけどね。なんていうか、ほら、私チキンだから。いくらあの謙也だって分かってても、見た目は髪の毛脱色した不良だから。不良怖い。




てか、この時間にいるってことは、私が練習終わるの待っててくれたってことだよね?練習後に言ってくれてたら、時間とったのになぁ。
こんな遅くまで待たせてしまって、なんか申し訳なくなってきたんだけど。





「……聞きたいことがあんねん。場所、変えてもええか?」



あれ?なにこれまさかイジメフラグ?
ほら、よく漫画とかであるじゃん。場所変える=フルボッコって方程式。
あぁ、嫌だ。私の顔ならともかく、白石の綺麗な顔に傷はつけたく無いんだけど。
……って、これじゃただのナルシストじゃん。違うからね、私。






「――ええで」




まぁ、不良に声かけられた時点で私の中で選択肢はyes or はいになってたからね。
ここは大人しくついていくよ。






すっげぇ怖いけどな!
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