色々と悩んだ結果、結局私は四天宝寺中へと入学した。


確かに白石が通っていたからというのもあるけれど、何よりも私自身のテニスをもう一度したいという強い気持ちがあったからだ。
そのことについて理解してもらうためにも、ここで一度私の過去について語ろうと思う。










前世で、私は中学時代テニス部に所属していた。入った理由は兄がテニス部だったからというとても安易なものだったけど、単純そうに見えて奥深いテニスの魅力に、私は次第に心奪われていった。

そして、私が某テニス漫画にはまったのも、ちょうどその頃だった。


まぁ、そんな訳ですっかりテニス馬鹿となった私は、太陽が昇っている間は暇さえあればラケットを振っていた。

もちろん体力作りだって欠かさずしたし、瞬発力を鍛えるために様々なメニューでも特訓した。



そうした努力が実ったのか、私は中学二年の春についに念願のレギュラー入りを果たしたのである。





しかし、その数週間後。

私は部活中に誤って膝を痛めてしまったのだ。そしてその治療のため、1ヶ月ほどの入院生活を余儀なくされた。
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