「……俺は別に姉ちゃんと同じ学校でええで?」

「せやけど、せっかく勉強出来るんやから、もっと上の学校目指してもええんとちゃう?」


私は普通に公立、お母さんは私立の学校に行かせたいらしい。確かに、私立の方が今後の進路のことを考えるといいのかもしれない。しかし、前世で中学・高校と公立だった私には私立の学校がどういうものなのかさっぱり見当もつかないのだ。新しいことにチャレンジして見てもいいのだが、それ以上に、もしここでボロを出して両親を落胆させるようなことをしてしまったらどうしよう、という思いの方が強い。


さてどうしようか、と考えていると。ふと、一つのパンフレットが目にとまる。






「、あっ」











大阪府立四天宝寺中学校。










その文字を見て、ずっと胸の奥につかえていたわだかまりが一気に溶け出す。



と、同時に悟ってしまった。










あぁ、『俺』はあの『白石蔵ノ介』なのだと。



[ 8/57 ]

|TOP|


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -