「 アッシュ、ありがとう 」
「 …何がだ 」
不機嫌そうに眉間に皺を寄せる姿はいつもどおりだった。いつもどおり過ぎてなんともいえないんだけれどこれもこれで良いかなって気がする。ジャニスを殺そうとしたのもアッシュ、ジャニスを殺さなかったのもアッシュで。私の嘘に騙されてくれたアッシュはこうも不機嫌そうに甲板に突っ立っているんだけれども。
「 ジャニス 」
「 …、 」
「 殺さなかったから 」
「 …お前の為でもねぇだろうが 」
「 ある意味、私のためだよ 」
ある意味で。アッシュは憎まれ口を吐くし、小さい子に絡まれたら困惑するし、たまに挨拶すれば不器用に挨拶を返してくる。ただの、不器用な、不器用なアッシュ。
「 世界のために一人の人を殺そうとして、一人の人を世界のために殺さなかった 」
「 …それは、 」
「 その意味合いはアッシュが思っている以上にとても大切な事だって、そろそろ気付いて欲しいな 」
君が思っている以上に凄い事をしようとしていたこと。凄い事をやめて、また世界のために動き出そうとしている事に、気付いて欲しい。私だったらジャニスを殺せない。人を殺めるような勇気なんかこれっぽっちもなくて歯を食いしばって魔物に弱弱しい抵抗を繰り返すだけだったんだろう
「 アッシュは凄いよ 」
「 …るせえ 」
「 アッシュは、とっても優しいね 」
「 ………お前は、 」
思わず笑みを浮かべた先に、ふと紫のあの髪が見えた気がして瞬きをすると、アッシュが笑った。ほんの一瞬、ふわっと。少年のような笑顔で
「 馬鹿だな 」
「 うるせえぞ、この野郎 」
「 誰にもの言ってやがる 」
「 あしゅー 」
「 変な呼び方するんじゃねえ！！ 」
暴言を吐いてきたアッシュ。酷いやい。苛めだ苛め。なんというか暴言になれたつもりだったのに暴言に泣きそうだ。くそう、さっきまでの少年の笑みはどこにいった！さっきのはアッシュじゃなかったのか！？記憶に張り付いちゃってもう離れないじゃない！ジャニスアルバムの隣に配置してやるんだからな！
「 ねえ、アッシュ 」
「 …なんだよ 」
「 一緒に依頼行かない？ 」
「 世話やかずとも一人で行ける 」
「 いや、私が手伝って欲しいだけなんだけど 」
そりゃさ、もちろん私よりみんな強いからこの程度一人で行っちゃうんだろうけれどね？私はそうはいかないんです。またオタオタと戦えって言うなら可愛さに心打たれながら必死に戦って帰ってくるけれど、もうデスビーとかちょっと限界が…！
「 仕方ねぇな 」
「 え？本当？本気で？ 」
「 何かあるのか？ 」
「 ない！ないんだけど、今言ったよね！仕方ないって！来てくれるんだよね！？ 」
「 …まあな 」
「 ありがとう！ 」
では、
ざっと50匹一緒にお願いします（ 屑が！ ）
（ ちょ、それ私に！？おっま、ふざけんなよ！！ ）
（ 50なんて一日にやる予定つくるんじゃねぇ！ ）
（ だってチャットが一日の量が歪みねえって言ってたから！ ）
（ アイツはそんな事いうようなキャラじゃねえって聞いたぞ！ ）
（ 誰から！？ ）
11/0210.
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