吹円風
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「あーー俺もう吹雪から離れられねえよーーー」
「僕もだよ、キャプテン」
やあ、俺風丸一郎太☆今俺の目の前で円堂と吹雪が抱き合ってる上にふざけたことをほざいてるんだが
「どういうことなんだ?吹雪ぃ…」
「痛いよ風丸くん髪の毛引っ張らないでくれるかな」
「そうか、悪かったな。じゃあこのご立派な眉毛でもむしるか」
「あはは、コワイな〜」
俺と吹雪は笑顔で攻防戦を繰り広げる。すると円堂が、なあ、と声をかけてきた。
「何だ?えんど…う…ッ!?」
「あーー風丸もいい感じだけどやっぱり吹雪かなあ」
俺にぎゅうと抱き着きながらそんなことを言う円堂。
好きな人に抱き着かれた嬉しさに翼を広げて遠くどこまでも駆けていってしまいそうなほど舞い上がっていた俺に、円堂の言葉は心に深く突き刺さった。
「そうでしょキャプテン!ほら、こっちにおいで」
「おう」
ああ、また円堂が吹雪に抱き着いた。なんだよ…なんなんだよ…!
「円堂ーッ!!お前はいつからそんなビッチになったんだ!!ビッチはヒロトだけで十分なんだよ!お母さんそんな子に育てた覚えはありません!!」
「へ…?ビ、ビッチ…?風丸なに言って…お母さん??」
混乱してる円堂を庇うかのように吹雪が前に出る。
「風丸くん、あまりに君が可哀相だから教えてあげるよ。キャプテンはね、 ぼ く の 身体を求めてるんだよ」
「な゛っ…!?」
嘘だろ円堂。なあ、嘘だと言ってくれ。確かに吹雪はイロイロ手慣れてそうだけど、円堂はそんなものに誘惑されるような奴じゃないはずだ。なっ!円堂!
「なんか、吹雪にくっついてると気持ち良くてさ!」
え。
気持ち…良く…て…?
「体温が低いからなのかな?くっつくとヒンヤリしてて、はあ〜生き返るう〜ってなるんだ…って、おーい。風丸ー聞いてるかー」
気持ち…良く…て…吹雪と…一緒…ピーガガガ…ウィーン…
「吹雪ー風丸が故障したー」
「そっか、じゃあ修理に出さないとね。未来の医者豪炎寺先生に」
「夕香と聞いて」
「「言ってない言ってない」」
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