05


結果的に真くんから逃げてしまった。

見つかっても見つからなくても、結局真くんから逃げるということは変わらない。ならもう潔く高校生活送ろう。仕方ない。今度からはいかにこっちが早く真くんを見つけ逃げるかにおいて重点をおこう。


そんなわたしの考えが間違っていたと気づかされたのはお昼休み。
楽しいお弁当タイムを終え、いつもと変わらず談笑しているわたしに、悪魔からのお呼び出しがかかった。

「有栖川さん、花宮真くんが…」

そうだよ、今度は追われるんだ。お互い形成は五分五分。いやむしろ真くんの方が有利。潔く高校生活送ろうなんて思ってたら、あっという間に幼少期時代の再開だ。

教室の前の扉から猫被った真くんを見た瞬間、白旗を挙げた気分になった。




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