◎赤司くんと昼食2


「例えば、私と赤司くんに友情関係が成立しないからといって、男女の関係が成立するとは思えないんだよね。」

「なぜだ?」

「まず、味覚の好みが一致しない時点で、デートの度に別々に食事することになりかねないよね。」

「そこはお互い譲歩することを前提におくべきだろう」

「まぁね、そうだよね、私だって年がら年中、甘いもの食べてるわけじゃないし。」

「他になにか問題点でもあったか?」

「え、これ前向きに考えるとかそんな感じなの?今、そういう真剣な場面なの?」

「僕の一世一代の告白をさらりと流されるわけにはいかないな。」

「どうしてあのタイミングで告白してくるのか全くの謎だったよ。」

「例え食事の好みが違えど、僕には関係ないということをわかりやすく伝えたつもりだが?」

「…ちなみに赤司くん、毎日豆腐食べてるけど、豆腐好きなの?」

「そうだな、豆腐はこの世で最も美しい食べ物といえるだろう。」

「好物ってことね」

「本当は湯豆腐が食べたいんだけどな」

「じゃぁ私も明日からは豆乳を摂取するところから、スタートするね」

「…僕は豆乳は好きじゃないけどね」



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