◎赤司くんと昼食
「男女間での友情は成立するか否か」
「うーん・・・私は成立する、と思うよ」
「なぜ?」
「これだ!という根拠はないけど、友達と思った時点で、例えばさつきちゃんとか、リコちゃんと同じような枠組みに私の思考回路が働くから、かな?」
「だが、女の友情と違って男女間で’万が一’は起こりうるとしても、か?」
「たしかに、可能性は1%もないとは言い切れないから、友達という関係は作れるけれど、そこに友情を求めるのは難しいかもしれないね。」
「対象として見るか見ないかは別物だけど、可能性は0ではないな。」
「じゃぁ赤司くんは男女間の友情は成立しないと思うの?」
「そうだな、よっぽどの信頼がない限り、異性との友情が成立するとは思えない。男からしてみれば、女性は一種の象徴であり、永遠に理解出来ない対象物だからな」
「え、赤司くんでも理解出来ないことってあるの!?」
「そうだな・・・例えば今おまえが食べ組み合わせている、野菜ジューズ、ケーキ、菓子パンは俺には到底理解し難いな」
「・・・私!?しかも昼食のチョイス!?」
「なぜわざわざバランス悪く、デザートだけで昼食を成り立たせようとしているのか全く理解ができない」
「だって、どうしてもこのケーキ食べたく、でも普通にお弁当にケーキはカロリーオーバーだし、かといってケーキだけじゃ足りないから気になってた小さめのパン買い足して、これじゃ野菜とってない!と思って野菜ジュースにしてみた。」
「・・・栄養価の問題はこの際置いとくとして、ケーキは食後にまた改めて食べるという考えはないのか?」
「今どうしても食べたかった!」
「ご飯をデザートに置き換えるなんて、いつか糖尿病になるぞ」
「こんなことで糖尿病になったら、お昼がスタバのフラペだったりコールドストーンだったりする全国の女の子、みんな糖尿病だよ!」
「・・・・」
「ご飯もデザートも贅沢に食べてたら太る!」
「・・・おまえとは男女の関係になれたとしても、絶対に友情関係は成立しないことがはっきりとした。」
「え、告白?いま告白された?」
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