◎後輩な銅橋くん


「ぎゃー!!」

「げっ」

「ファスナー!ファスナーがまた壊れてる!持ち手どこやったの!?」

「持ち手…?レース中は集中してンでそんなん覚えてないス」

「銅橋くん、確かにレース中は私には分からない程気が高ぶっちゃうのかもしれないけど…これね、HAKOGAKUジャージじゃないんだよ。レギュラー用の箱根学園ジャージなんだよ…」

「す、すんませんッス」

「経費で落としてるんだからね!そんなにレースの度に新品買ってあげられないんだからね!」

「すみませんッス。ってうお!」

「あーやっぱりだめかな〜今回は直せないかも…」
ファスナーぐいぐい

「直すって、先輩いつも直してたんスか?」

「いつもって言ってもほとんど直らなくて結局注文になっちゃうんだけどね。こないだはたまたまファスナーふっとんでなくて無事だったんだけど」

「(先輩ほんとちっせー)」

「夏のインハイの時は銅橋くんには他のメンバーより、三倍レギュラージャージを用意しなきゃだね!」

「え?」

「三日間、全力で走ってくれるんでしょう?最速の称号、4番だもんね」

「あ、当たり前ッスよ!」

「今年の夏も、熱くなりそうだな〜」






「あ!銅橋くん、真波くんいる?」

「先輩チス。真波は今日再テくらって午後からッス」

「ありがと。銅橋くんは補修とかの心配なさそうだから、その点は安心だね!」

「や、そんなことないスよ」

「先輩方も言ってたよ〜銅橋くんは勉強きちんと出来るからって。補修とかもないから、部活もいつも出てるんだね!」

「補修出て練習出来なくなるからだけで…それだけス」

「あ〜あ、私が銅橋くんの先輩じゃなかったら勉強見てもらうんだけどな〜」

「教えるのは下手なんで。泉田さんすげー頭いいじゃないスか」

「も〜銅橋くんって頭いいのに鈍いんだね」



全然フラグがたちません!


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