◎電話(巻島/東堂)
『もしもし?東堂尽八くんですか?』
「いかにも、オレが箱根1の美形クライマー東堂尽八なのだよ!」
『初めまして、祐介くんの幼馴染の者です。いつも祐介くんがお世話になってます。』
「こちらこそ、巻ちゃんとはいつも最高の登りをさせてもらっている。」
『はい、存じております。あの…」
「ん?」
『単刀直入に聞かせて頂きたいのですが、祐介くんの好きな子のタイプとか知っていますか?』
「…ん?」
『そう、例えば、祐介くんの好きなグラビアアイドルの名前とかでかまいません。早急に!必要なんです!』
「グラビア…」
『そう、グラビアアイドルとか、アイドルとかアイドルとか…』
「…やけに詳細情報が欲しいのだな」
『人様にこんなこというのもアレなんですけど、バストだって人並よりはあると思うんです!正直、10人中9人は中肉中背って言う感じの見た目ですけど、実は結構持って『おい、その携帯オレんじゃねーの?』
『ゆ、祐介くん』
『ったく、何やってるンショ。さっさと準備してこい。金城も田所っちももう外にいるショ」
『うん、分かった。』
『はー…』
「ま、巻ちゃん…?」
『…東堂。』
「いかにも」
『今聞いた事は全部忘れろ。そんで間違ってもグラビアの詳しい話なんてすんなショ。あとインハイで会うかもしんねーけど、アイツのこと変な目で見たら殺す。じゃーな』
「り、理不尽…!!!」
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