◎すんすん
「・・・掃除するんじゃなかったのかよ」
「げっ…」
読んでいた漫画を慌てて背後に隠すものの時既に遅し・・・ばっちりさぼってるとこを確認され、はーと長いため息をつかれた。
とりあえずそのあぐらなんとかしろって言われて慌てて身なりを整える。くっ完全に油断してた。
「掃除するのに何座り込んでんだよバァカ」
スタスタと部屋に入ってきて窓を開けられる。がっつりと冷たい空気が室内に入り込んできた。信じられない!
「ちょっと!寒いよ!風邪ひいたらどうするのよ!」
「掃除の時くらい窓開けろ!掃除する気ねーだろ!」
お母さんですか!?花宮くんわたしのお母さん!?
すてるかすてないかの瀬戸際の漫画タワーを花宮くんがひょいひょいと袋につめる。何やってるの・・・
「勝手に捨てないで!!!」
「捨てねーよ!床に物あった状態で掃除機かけらんねーだろ!」
そ、それもそうだね。漫画をつめられ袋を一旦机の上に置こうとしたら重すぎて持ち上がらなかった。無理ですアピールしたら、変わりに置いてくれた。優しい。
なんかお腹すいちゃったな、と思って自室からリビングに向かう。そういえば冷蔵庫の中にはチーズケーキの残りが入っていたような・・・・ない。
チーズケーキがない。わたしの大好きな不二家のチーズケーキがない!!!!!
「花宮くん!?ねぇチーズケーキどうしたの!?ないよ!?どうしたの!!!」
「あぁ・・・さっき食った。」
信じらんないこのッこのッ!!!
だって!だってこれ結構残ってたよね!?半分は残ってたのに全部!?全部食べちゃったのねえ!?
「花宮くんのバカ!これっこれ!これおいしいのに!おいしいのに!」
「バアカ!おまえが太らねーように変わりに食べてやったんだよ」
「は〜!?!?!だからって食べちゃう!?花宮くんこそおデブになればいーんだ!ばか!」
お財布をもって家を飛び出した。もう!もう!買ってやる!買ってきてやる!
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