「我がアームストロング家に大体伝わりし、」
「任せた少佐ぁあ!!」
「芸術的練金法、とくと見るが良い!」
__ごばあぁあ!!
少佐が錬成した途端、氷の壁は直角に曲がり建物を突き抜け一般人の悲鳴が響く。
「何と!?」
「何やってんだよ、少佐!!」
「いや我が輩は…」
__どおん!
「わあああ!!?」
少佐に気を取られているうちに、また大きな音がした。音のする方を見てオレとアルはある事に気付く。
「氷の壁が、」
「繋がってく…」
「まさか、あの人」
「セントラルを、いや、中央司令部を、」
「「氷漬けにするつもりか!?」」
そこまで分かれば、やる事は一つ。オレは視線を氷の壁から少佐に移すと、少佐に言った。
「少佐!オレとアルがアイツを止める、その間に錬成陣を!」
「壊すのだな、はい分かった!」
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「キング・ブラッドレイ!今こそ我が氷結により貴様を葬り去る!」
「待ちやがれ!」
__バリバリ
__バサ!
オレはアイザックを追う為に奴がいる氷の壁へアルと共に乗り移った。するとアイザックはオレ達に向かって氷を向けるがオレはそのまま氷でできた足元ごと切り離す。
「邪魔くせぇ!」
__バリバリ
「ん!ぬおぉ!」
__バリバリ
アイザックは足元が無くなったのにも関わらず、そのまま後ろに飛び退くと近くにあった氷の一部を熱湯に錬成するとオレの方に向けて熱湯をかけた。
「はあ!」
「!!あちゃちゃちゃあ!!」
オレはその熱湯攻撃を避けきれずにいると、自分の足元を錬成したアイザックが既にこちらへと向かっていた。これもそれも、全て奴は賢者の石の力を利用している。
__タタタタ!
「兄さん!」
「遅い!」
「な!」
__バリバリ
__ガチャ
「アル!?」
__ガラン、ガシャン!
アイザックがオレに攻撃しようとした時、アルが咄嗟にオレを後ろに隠すとアイザックは水蒸気でアルの頭を吹っ飛ばした。オレはアルに後ろから抱かれる形になり、そのまま後ろに倒れた。
「っ!!」
「ぬっ!」
近づいて来たアイザックをアルが蹴り上げ、その反動で立ち上がった。
「!!空の、鎧だと!?」
オレは落ちていたアルの頭を拾う。
「まさか、鎧に魂を定着させたというのか………!!」
「……腕を失い、弟は体が空っぽ……ヘっ、そうか!お前ら、」」
そしてアイザックは驚きの表情から確信づいた表情へと変わる。
___やめろ、言うな、それ以上何も____
「禁忌を犯したな!錬金術師最大の禁忌、人体錬成をやったんだな!!?」
頭が真っ白になった。
…その時だった
__バァン!
「「!!」」
銃声とともに、アイザックの頬から鮮血が飛び散った。
瞬間
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