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「紅月ー?」




先程帰ってきた元親は城の中を歩き回り己の溺愛する妹の紅月を探していた。
帰ってきてすぐ船を降りた紅月はパタパタと走って何処かへと行ってしまったのだ。



途中、城に残っていた子分にはちあわせた。





「あ、アニキ!」

「おう。
…紅月を見なかったか?」

「お嬢ですか?
あー…」

「…?どうしたってンだ?」

「アニキ達が帰って来る少し前に毛利の野郎が尋ねてきまして…」

「アイツが?」

「へい。今、客間に居やす。
…で、多分お嬢はそっちに行ったんじゃないかと…」

「…分かった。
ありがとよ。」






子分と別れ、元親はバタバタと客間に走って行った。





「…お嬢も大変ですね。」





子分は苦笑して他の皆の所へと向かって行った。






客間に近付いていくと、二人の男女の声が微かに聞こえてきた。





「…ほう、これは良いな…」

「あっ…──は駄目だって…待っ…」

「何故我が待たねばならぬ…」





そんな会話が聞こえ、元親は青ざめた。
目に入れても痛くないと思える程大事な妹が緑色植物に喰われるかと思うと、自然と足が早くなる。





スパーンッ





「元就テメェ人の大事な妹に何してやがる!!!」

「…はぁ?」

「…兄様?」

「………あれ?」





元親は目を瞬かせた。
何かを覗くように屈んでいる#名前#と元就の手元には、何やら見覚えのある物…というか、今回穫ってきた真珠などで鮮やかに飾られた装飾品。
元親はとりあえずそれを頭の隅に置いておいた。





「…紅月、無事か?」

「兄様、何の話をしているの?」

「…、…良かった…
元就の野郎に喰われたんじゃないかと…」





客間に入って来て二人の間に割って入りホッと息をついた元親の横で元就の眉間に皺が寄る。









「ふざけるな馬鹿鬼が。
何故我が子鬼の妹に手を出さねばならぬのだ?
貴様じゃあるまい。」

「なっ…テメェ今誰に子鬼っつった!?」

「貴様以外誰がいる?」

「んだと!?
テメェなんざ緑色植物じゃねぇか!!」

「貴様、我を侮辱するつもりか!?」

「……兄様、馬鹿鬼はツッコまないのね…」





口喧嘩を始めてしまった二人(特に元親)に、苦笑する紅月の呟きは届かなかった。




──数刻後




「…まだやってるの?」





つまらなくなって城下で買い物をしに行っていた紅月は、夕方になっても尚争っている二人を呆れた目で見ていた。
更に口喧嘩から状況を悪化させたのか、二人はそれぞれの武器を手にし部屋が半壊していた。





「このっ…子鬼が…!」

「黙れ緑色野菜…!!」





二人は一気に距離を縮めた。






「兄様!元就!これ以上はやめてください!!」





武器がぶつかる寸前、二人の間に入った紅月は二本の短刀で二人の武器を受け止めた。









「っ………」





受け止めた時の振動の重みが短刀から伝わってくる。





「なっ…!!」

「ば…馬鹿!
危ねぇだろ!!」

「馬鹿は兄様達ですっ!!
いつまでこんな子供みたいな事してるんですか!?
朝始まって今夕刻ですよ!?」

「「……、…」」





三人は武器を下ろした。
そして元親と元就は紅月の前に正座させられ半刻程説教を受ける。
淡々と説教し続ける中、元就がボソリと呟いた。





「何故我が子鬼の妹に説教されなければならないのだ…」

「子鬼って言うな、緑色野菜」

「黙れ子鬼」

「そっちこそ黙れ緑色野菜」

「聞いていますか!?兄様!!元就!!」

「「…………」」





注意され、二人が口を噤んだ。
紅月は悲しそうな目を二人に向ける。










「…今後お二人が争うようなら…、二人に会えないのは寂しいですが…
私、政宗の申し出を受けて伊達に嫁ぎますわ。」

「……は!?申し出!!?」

「!!!?」





元親が瞠目した。
口は開かないが、元就も同様の反応だった。





「は!?申しっ…とつ…はぁ!!?」

「兄様焦り過ぎです。
…この間求婚されたんですの。
とても良い方ですし…瀬戸内を離れるのは寂しい気もしますが…」

「ちょ…ちょちょちょ待った待った!!!」

「だから兄様焦り過ぎ…」

「紅月考え直せ。
何処ぞの万年発情独眼竜に嫁ぐくらいなら我の許に来るがいい。」

「そうだぜ紅月…って、テメェの所にも行かせねぇよ!!!」





危うく流すところだった、と心中思いながら元親がツッコむ。





「政宗はとても素敵な方です!!
兄様達は政宗を知らないんです!!」

「「や、知らないのはお前(貴様)だ」」





元親と元就は見事に口を揃えた。






スパーンッ






「Hey,紅月!!!
嬉しい事言ってくれるじゃねぇか!!」

「!…政宗!!聞いていらしたんですか!?」

「ちゃんと聞いてたぜhoney!」

「(はにぃ?)っつーか何でテメェが此処にいるんだよ!!」

「紅月を貰いに来たに決まってンだろ」

「誰が大事な妹をテメェなんかに嫁に出すか!!
奥州に帰りやがれ!」

「騒がしい奴は子鬼一人で十分だ。
早々に立ち去れ、子竜」

「「お前が(も)な緑色野菜」」

「お三方おやめください!!」






その後一旦皆で夕餉をとり、三人はまたそれぞれに言い出した。






「子鬼、あまり騒ぐと豆を投げるぞ」

「子鬼違ぇよ!!!
豆投げんな!!」

「馬鹿鬼だろ」

「そうそう…ってそれも違ぇ!!」





後の数日このやり取りを繰り返すのだろう、と紅月は予感していた。










誰の手に!?




(…ねぇ、奥州の小十郎の許へ文を届けてくれる?)

(へい、分かりやした。しかし…何故右目に?)

(…小十郎なら、この三人を止められそうだし…政宗、一度でも帰らないと奥州が大変だもの…)

(…確かに…)

(…これじゃ、どのみち何処にも嫁ぎに行けないわね…)

((((お嬢も苦労人だぜ…))))





ーーーーーーーーーーー

懺悔室→

ね…眠い!!;;←
(現在AM2:08)


しかも本日高校のオリエンテーションが…!!;;
最後は気力のみで仕上げました!!←←



瀬戸内ギャグを目指すつもりが…独眼竜まで乱入してきてしまt(撲殺
文才無さ過ぎで申し訳無いです;;



結局誰のとこにも行きませんでしたね…←
タイトル意味無いような気g(タヒ


気になるところや「此処をこうして欲しい」などがあれば遠慮無く言ってください;;



すいません;;






嗚呼…
文才ガ欲シイ…(゚Д゚)←







2010.3.31.

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2020.08.21.移動

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