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「あ、ねぇねぇ望月。」

「ん?どした?」





武田信玄の一の姫であり、薬師をしている紅月を探していた佐助は途中出会った部下である望月に声をかけた。





「紅月ちゃん知らない?」

「お姫なら幸村様に呼ばれたらしくて半刻くらい前に部屋出て行ったよ」

「旦那に?」






何かあったんだろうかと思いつつ佐助は望月に礼を言って幸村の部屋に向かった。






「旦n…って、」

「あれ、佐助じゃん。
どしたの?」






幸村の部屋から身なりを整えながら出てきた紅月に佐助は硬直した。






「?さす…うぉっ?!」

「…え………」






真っ青になりながらも幸村の部屋をバッと見やった佐助は布団の上で寝ている幸村を見て絶望した。







「だ……旦那の馬鹿ぁぁっ!!」

「なっ…何だ佐…痛!痛いでござる佐助!
佐………」

「俺様そんな子に育てた覚え無いよ!?
誰が旦那に吹き込んだの!?
竜の旦那!?よしきた竜の旦那ブッ殺」

「ちょ…佐助どうしたの?」





散々幸村を叩いて気絶させた後、今にも奥州に向かわんばかりの佐助に紅月が止めに入った。


首を傾げる紅月に佐助は目に涙を浮かべる。






「守れなくてごめんね紅月ちゃぁぁあん…」

「ちょ、だからどうしたの?」

「俺さ、旦那があんまりにも初だから油断してたんだよ。
そうだよね、いくら初でも旦那だって男だしね…」

「はぁ?」

「詫びにもならないけどウチの旦那にナニか吹き込んだ竜の旦那をちょっと締め上げてくるから待っててね…」

「え?だからちょっと待ってったら!」





紅月は部屋を出ようとする佐助の腕を掴んで引き留めた。







「私と幸村が何してたと思ってるの?」

「聞かないでよ紅月ちゃん…何ってナニでしょ」

「はぁ…佐助、」

「何…?」

「私の年齢しってるよね?」

「紅月ちゃんの年齢…?
確か「皆まで言うな」…知ってるよ」





意気消沈して声に迫力の微塵も感じられない佐助に紅月は呆れがちに質問を続ける。





「幸村は?」

「17…だよね。」

「私が年下に興味が無いのは知ってるでしょ」

「でも旦那に襲われたんなら興味とか関係無いじゃん…」





普段より思い込みの激しい佐助に紅月は頭を抱えたくなった。







「男だとしても幸村がそんなコト出来るわけないでしょ?」

「紅月ちゃん今さらっと酷いこと言わなかった?」

「うるさいな。
第一、幸村がそういう事出来るようになったとしても幸村の性格上嫌がる相手を無理矢理出来るわけ無いし」

「…それもそうだよね。」

「つまり佐助はね、勝手に勘違いしてるだけ」

「…え?じゃあ…」





冷や汗を垂らす佐助に#名前#はため息がちに答えた。




「…私は幸村の怪我の手当てをして捻挫したらしい足を解してやっただけ。」





〜半刻前〜




「――で、雛を巣に戻そうとして木から落ちて怪我して足挫いたの?」

「面目無い…」


森を歩いていた幸村は巣から落ちた雛を見つけ、巣に返してやろうとして木から落ちた。
その際に枝で腕を引っ掻いてしまい、更には左足を挫いたのだった。




「暫く戦が無くて良かったわね。
二、三日くらいで傷は塞がるわ。
足は…そうね、安静にしていれば一週間くらいだけど…幸村だから安静になんて無理ね。」

「…返す言葉もないで御座る」

「痛いの我慢するなら少し解してあげるけど…」








───
────
─────





「それで、幸村の足を解してやったんだけど…予想以上に痛かったのか私が力加減しなかったからなのか散々暴れて伸びちゃったの」

「あぁ…だから…」





服が乱れていた理由が納得の行くもので安堵した佐助に#名前#は更に続けた。





「──それに私、好きな人いるもの。」

「!!?」




まさに目玉が飛び出るんじゃないかってくらい衝撃を受けた佐助は、部屋に戻ろうとした紅月に詰め寄った。






「待っ…待って紅月ちゃん!?
俺様そんなの知らないよ?!どんな人なのさ!!?」

「言って無いんだから知らなくて当然でしょ。
どんな人…そうね、」





歩みを止めた紅月は少し考えた後、チラリと横の佐助を見上げた。





「…心配性のお母さんみたいで、」

「は?」

「度々私のところに来ては手伝ってくれたり構ってくれたりしてくれて、」

「へ、へぇ…?」

「さっきも幸村に襲われたんじゃないかって心配してくれた過保護な人っ!」

「………え…?」






それだけ言うと紅月は呆然とする佐助を置いてスタスタと足早に部屋を去って行った。






「それって…もしかしなくても…」





呟いた言葉は全部言い切る前に理解した佐助に行動を起こさせていた。







思い込みも程々に



(暫く城下に居よ…)
(紅月ちゃん何処ー?あ、望月!)
(…言っとくけどお姫の場所知らないよ。あと佐助、気持ち悪いくらい顔緩んでる)
(今幸せに浸ってるから何言っても俺様効かないよ!)
(きもい…(こいつにはお姫がさっき城下言ったのは内緒にしとこ))






ーーーーーーーーーーーーー
懺悔室→
双子の友人(姉)のリクで佐助ギャグ甘。


佐助がただの思い込みの激しい(しかも思考回路が変態)過保護なオカンになってしまったのでこのタイトル。
ってか学(現)パロにしようか戦国にしようか聞くの忘れて思いつきで戦国にしたら大変なことになった←




望月の言葉は俺の言葉←
っつか上司に大してタメ口でいいのか、望月。
いいよね、佐助だもん←
幸村も放置←おい


ちなみに仮面ネタでも良かったと思い付いたのは8割書き上げてから。
そっちが何か面白そう…個人的に←


っつかまず誕生日ネタじゃなくてごめんw


まぁ文才無いから仕上がりは最悪かもしれんけどw



ってか少し過ぎてしまった;
こんな駄作でごめんよ;



誕生日おめでとーっ




2010.08.03.
2020.08.21.移動

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