予測不能トラベラー
(気紛れ〜…の続きです)
私が朝食の片付け仕事を終えて、洗濯場に足を向けたら。
突然魔王が立ち塞がった。
「よォ、今日もドM全開な顔してるじゃねーかユラは。そんなに俺に虐められたいんですかィ」
「……。いやいやいや、沖田サン?爽やかな朝に何発言?!てかデジャヴ?!!」
「…ナニってのは●●を△△られまくって××れたあのナニの事かコノヤロー」
「ちょっ、おま、違うに決まってんだろコノヤロー!ってかどんだけそっち方向に話もってきたいの?!いやまじで!!!」
「フッ。安心してくだせェ…ユラのMは俺の神性Sでフォローしてあげまさァ」
「いらないから!そんなフォローまじいらない!!つか神性Sってナニィィィッ?!!!」
安穏なんて、コイツの周りには皆無である。
―――…。
「で?なんで私が沖田の外出に付き合わないといけないの?」
隣を歩く沖田に冷たく尋ねても、奪われた財布の中身は返ってこない。
こいつぜってぇ警察じゃねぇ。
そんなことを考えてたら、いつもの無表情が此方を向いた。
「いや、折角の非番だったもんで、ユラと屋外SM遊びでもしようと思いまして」
「なんでも“遊び”つけりゃぁ無邪気になると思うなよ。……つか屋外でその単語使うなぁぁっ!!!」
本当にとんでもない奴だ。
なんやかんやで、結局いつも引っ張り回されている。
「ほら、団子でも食いな」
「…いや、その代金の出所、私の給料だからね」
ツッコミながらもとりあえず受け取った。
団子に罪はない。
もりもりと団子を頬張っていたら、沖田からガン見されてることに気づく。
「……なに?」
「………ユラはホントに変人でさァ」
「いやアンタにだけは言われたくない」
ポツリと呟かれた言葉を即切り返すと、ニヤリと笑われる。
「あ、間違えやした。ユラは変た…」
「その先言ったらまじでこの団子串でその綺麗な顔穴だらけにするからな」
「………」
いつもやられてばかりと思うなよ。
視線で射殺さん勢いで見据えたら、流石の沖田も黙った。
だけど、次の瞬間。
見たことない顔して、微笑うから。
「…ほーんと…ユラは面白ェや」
「……!」
結局また、アンタのペースに嵌まっていくんだ。
――――――――――
まさかの続き。冒頭の…(以外略)
(11/06/17)
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