気紛れタイフーン
私が午前中の仕事を終えて、のんびり縁側で茶ァしばいていたら。
突然魔王が現れた。
「ほら、どうして欲しいか言ってみろよ」
「……。いやいやいや、…沖田サン?アンタなに唐突にR指定ブッ込もうとしてんのまじで」
「へぇ…●●●に×××をブチ△△れたいって?」
「ちょっ、おま、ココあくまでも健全サイトだから!下ネタとかホントないから!!!だいすきだけどね!」
「心配しなくとも、ユラがド●●のドMだってことはとっくに分かってまさァ」
「やめて!まじやめてェェェ!!!」
平穏なんて、コイツの周りには存在しない。
―――…。
「で?結局なんの用?」
隣に座る沖田に冷たく尋ねても、奴の腹に入ったみたらし団子は返ってこない。
こいつまじでジャイアンだな。
そんなことを考えてたら、いつもの無表情が此方を向いた。
「いや、あまりにも暇だったもんで、ユラとSMごっこでもしようと思いまして」
「なんでも“ごっこ”つけりゃぁ無邪気になると思うなよ。……つかアンタ今日、非番じゃないでしょ」
本当にワケわからない奴だ。
やることなすこと無茶苦茶で。
周りを掻き回すだけ掻き回して、自分は飄々と去っていく。
まるで台風みたい。
「あ、いいところに枕が」
「…はっ?」
一瞬でも油断したら、巻き込まれてしまうんだ。
「……っ!ちょっ、お、沖田!なにしてんの?!」
太股に感じる重みは、決して苦痛でも不快でもなかったけど。
恥ずかしすぎて、顔から火が出そうになる。
「煩せぇな…、…フツー枕は喋らないもんですぜ…」
「や、私、フツーに枕じゃないし!」
なにが悲しくて、公開膝枕なんて羞恥プレイを受けなきゃいけないのかが分からない。
あまり派手に動くと、沖田の頭が床、或いは庭に落下する危険性がある。
ハッキリ言ってそれは避けたい。
しかしこの状況も非常に困る。
解決策が見出だせないまま、見上げてくる栗色の眼を必死で睨み返した。
悪戯な光を宿す瞳が、それはそれは愉し気に揺れる。
「ククッ…、ユラは俺専用の枕でさァ」
そう、隙を見せたら。
もう逃げられない。
――――――――――
冒頭のやり取りを書きたかっただけ(笑)
(11/06/17)
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