キラーガール






最近、現場でよく見かける女のコが。
なんか怖い。





「は?このポーズだとスカート上がって見える?知らないわよそっちが指示だしてんでしょーが!つかコレ、スカートじゃねぇしズボンだし!」



カメラマンのひとにバシバシ文句をとばすから、見てるこっちがヒヤヒヤする。
そんな彼女とこのあと一緒に撮影があると聞いてオレは戦慄した。



目の前に仁王立ちする姿はよく言えば凛々しく悪く言えば威圧感ハンパない。

身長からしたらオレのがよっぽどデカイはずなのに。
なんで?



「あの、今日は、よろしくっス」

「うん。よろしく、黄瀬くん」

「へっ?」

「は?」



名前を呼ばれるとは思ってなかったから、変な声が出てしまった。
不思議そうに首を傾げる彼女の名前をオレは知らない。

どうしようとあわあわしてたら、彼女がフッと笑った。

あ。
笑った顔、可愛い。



「はじめまして。私はユラ」

「あっ、オレは……」

「知ってるわよ。貴方と撮影できるかもって聞いてモデルになったんだもん」

「え、えぇぇ……っ?!」



ユラちゃんは、じゃなきゃあんなしんどいカッコ好きでしないわよ、と笑った。



なんかよくわかんねーけど、オレは嫌われてはいないらしい。



「だから、よろしく」



そうやって手を差し伸べてきた彼女の表情は、とても綺麗だった。









――――――――――
シャララ☆ボーイミーツガール
(13/1/14)



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