miracle you!!




君の存在は私にとって。
まるでそう、ひとつの奇跡。


 ―――……。


「幸村っ」

「黒河」

「お疲れさま!」

「…フフッ、ありがとう」


タオルとドリンクを渡すと、微笑みとお礼の言葉が返ってくる。


君の笑顔は本当に眩しくて。
いつも私が少しだけ目を反らすのを知っていますか?



「…幸村のテニスしてる姿、やっぱり好きだなぁ…」


ちょっと躊躇ったけど、そう伝えてみる。

彼は変わらず微笑みを称えて、私を見つめていた。


「面と向かってそう言われると、さすがに照れるね」


柔らかい表情も、優しい声音も、幸村の全てが私を魅了してやまない。


「……もしかして、いやだった?」

「…え?」

「私に好きとか言われても、迷惑だったかなぁ…って」


私の身体中の神経は君へと向かって集中しているけど、君も同じってわけじゃないだろうから。

幸村に惹かれる人は、数えきれないくらいいる。

私も、その中のひとり。


ただ、それだけ。



「嬉しかったよ」



「……ぇ…」



それだけだと、思ってたんだ。



「黒河の好きは、俺にとっては特別だから」





そして、私はまた君に惹かれてく。








――――――――――
幸むライブ、さいこうでした。
(11/06/25)

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