「まさかの金のカードとか……」






「ブン太……なぜ金……そしてなぜ魔女っコ?」

「ちっ、ちげーよ!クジでハズレ引いたんだよ!!」


何が違うのかは知らないが、冗談半分で金色のカードを選んだ私も私だ。

指示通り調理室に来たら、カワイイ魔女っコ姿のブンブンブン太がいた。

私よりフツーにカワイイとかおまえ。


「金色のカードで挙句女装とか……まじ泣きてぇ……」

「落ち込まないでブン太。たぶん立海で一番女装が似合うの幸村だから」

「……!!!」


恐らく私が隣に立ったらリアルに霞むくらい美しいクオリティだと思う。


そう告げれば想像したのか顔を真っ赤にさせるブン太。


なんか私も想像……というか妄想したら楽しくなってきた。
いけないいけない。


「あー…まぁ幸村君の女装云々の話は置いといて……」


置いとくのか。


「とりあえず、黒河への日頃の感謝をケーキにしてみたから、まぁ食えよ」

「おお!すご!」


さらっと出してきたけど、ブン太の手作りケーキはそこらのショコラティエが作るケーキより断然おいしいし綺麗だ。

色とりどりのカラーで彩られたそれは、キラキラと私の目に眩しく映り込む。


「食べるのがもったいない……」

「ばーか、食べねぇ方が勿体無ぇだろぃ?」

「ってもう食ってるし!自分の感謝の気持ち自ら食らうてどゆこと?!」


相変わらずのフリーダム。

まぁそういう所、嫌いじゃないけどね。







「しかしこの状況……そういう店みたいだよね」

「やめてくれ」










――――――――――
オチを見失った。
(11/10/19)



[ 200/202 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -