「えっと、この紫のカードは……」





「うん、何となく予想してた」

「おや?黒河さん。驚かれていないようですね……」

「だって……やぎゅ、見た目がウルトラバイオレットだからね」


紫のカードに書かれた通り、生徒会室にやって来た私。

そこには予想通りのやぎゅの姿があった。

黒い燕尾服が素敵すぎるぞ。


「吸血鬼かなんか?」

「ええ。仮装を義務付けられたときはどうしようかと思いましたが……これが一番無難かと」


苦笑いの彼は、なかなか様になっていて悪くない。

ただメガネの逆光がちょっとだけ怖いんだけど。


「……やぎゅ、メガネ外さない?」

「なっ、何を仰るんですか突然!」



「えぇぇ……まさかの過剰リアクション……?」


メガネを庇うように顔を覆う彼に脱力しつつ、「冗談だよ」と視線を反らす。

てかノン眼鏡紳士とか想像つかないしなー。
柳が開眼し続けるくらい想像出来ないわー。

そんなコトを考えてたら、何か真剣に考え込んでいたやぎゅが、不意にメガネに手を掛けた。


「……今回のイベントの趣旨は……黒河さんを驚かせかつ喜ばせることですしね……」



「え?」



「貴女にならば見せてもいいでしょう!どうぞ御覧なさい……!」




えぇぇえぇ!!!!!?



なにそのテンション?!!!











幸村、今回の優勝者。

ノン眼鏡紳士で決まりです。










――――――――――
津田さん好きです(笑)
(11/10/15)

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