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「ねぇねぇスコール〜」
「……なんだ」
「…かまって?」
スコールはパソコンのキーボードを打つ手を一瞬止めるが再び忙しなく動かし始める。
「…今は忙しいんだ。後でな」
「『後でな』ってこれで何回目〜?リノアちゃん限界ー」
言いながら机でデスクワークをしているスコールに背後から抱きつく。
「おねがい〜!五分だけで良いから、ね?」
背中に当たる柔らかい感触に惑わされそうになるものの、それでも手を休めることはない。
「お・ね・が・い」
白い頬をスコールの首もとにすり寄せ甘い声でねだる。
「……だめだ」
額の傷に皺を寄せなんとか理性を保つ。
「スコール〜ちょっとだけだってば〜」
リノアは更にスコールを強く抱きしめる。
漂ってくる優しい香りにスコールはため息をつきそうになった。
「なんで今日はこんなにひっついてくるんだ?」
「ん〜?なんかねえ、なんとなく〜」
どことなく滑舌の悪い発音でリノアは答える。
豊満な胸をスコールの背中に押し当て、目一杯“かまって光線”を出す。
「…じゃあ、かまってやる」
スコールは仕方なさそうにパソコンの電源を切り彼女の方を振り向く。
「ほんとう!?」
両手をパンと合わせ飛び跳ねながらリノアは喜んだ。
「ただし。 …どうなっても知らないからな」
スコールが意味ありげに言うと、リノアは首をぶんぶんと縦に振る。
「うん!スコールになら、何されたっていいも〜ん」
ほわんと頬を赤く染めはにかむリノア。
「言ったな」
スコールはリノアの両腕を掴み桃色の唇に深く口付けたた。
「ふ…」
苦しそうに吐息を漏らす彼女の細い体をスコールはそのままベッドに倒し込んだ。
「リノアが良いって言ったんだからな。待ったは無しだぞ」
スコールは組み敷いたリノアに意地悪く言う。
そして水色のニットの上着に手を掛けた、その時―――
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