「お待たせスコール!」
嬉々と駆け寄ってくるリノアにスコールは優しく微笑む。
「もう終わったのか?」
「うん。いっぱい景品もらっちゃったんだけど、今は持ちきれないから後でシドさんの所に取りに行く」
「そうか。じゃあ、次はどこに行くんだ?」
「んー…あ、キスティスのお店行きたい!図書館の前辺りだって言ってた」
「わかった。行こう」
そう言ってスコールが手を差し出すとリノアは気恥ずかしそうにはにかんで手を取る。
「どうしたんだ?」
「え、なにが?」
「いつもなら手を繋ぐぐらいじゃ照れたりしないだろ」
「あ…うん、今日は特別だから」
「?」
「…スコール、かっこいいんだもん。嫌でも緊張しちゃうよ」
その素直で可愛い言葉にスコールは目を細めて笑った。
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