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実習内容はその時々で、決まり事も度合いも変わってくる。

四年くノたまの場合未通女がほとんどなので、相手は六年生が専らだ。稀に五年生の忍たま一部が選ばれる事もある。そこで閨のいろはを学ぶ。

五年くノたまの場合は、閨であれば五年生か一部の六年生の忍たまで、簡単な場所や物の指定が含まれ実践させられる。
必ずしも部屋で常識的な人物が相手とは限らない為、女に負担のかかる野外であったり緊縛や媚薬を使用しての実習も行う。
これは身の置かれた状態や精神的な状況により、自我の混乱と情報漏洩を防ぐ耐性をつける為であるが、あくまでも実習なので度を超えた負担にはならないように組まれている。

六年くノたまの場合は、四年生の忍たまの筆下ろしの相手として、誘導と閨のいろはを教える。
その他、座学で習う房中術を実践として相手に試すというものがある。こちらの相手は六年生が殆どだが、一部の五年生の忍たまが当たる事もある。
どれだけ相手を悦ばせ溺れさせるか。自身の羞恥と嫌悪との葛藤ともなるわけだ。

六年生になると、くノたまも忍たまも初めての四年生相手と高度な実戦となる六年同士との二種類の実習がある為、色の実習期間はそわそわと落ち着かない雰囲気になる。

「そういや〜俺、実習が“初めて”だったんだよな〜。当時は必死だったから何とも思わなかったけど、今思うとちょっと…情けねぇ。」
ガックリと思い出したように頭を垂れる竹谷。
「お前らはそこんとこ、どうだった?」
興味津々で竹谷は周りに問う。
「下世話。」
ぴしゃりと久々知に切り捨てられる。
「いいじゃん!減るもんでもないし、過去の事だろ〜」
と口を尖らせる。
「お前がやっても可愛くない。」
鉢屋まで容赦なく言い放つ。
「ひでぇ!で、どうだった?」
そう言う割には全然堪えていない竹谷が尾浜に顔を向ける。


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