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上記にも書きましたが、最初、三郎と伊作の一部のみから始まったこの「それは恋情によく似た…」ですが、執筆始めた頃に、最終話辺りの流れもぼんやりと考えていたんですよね。
で、当初は三郎と伊作、どちらともくっつかなくても納得出来る様な距離感で終わろうと思っていたんですよ。
この先の学園生活の中で変化するかもしれないなぁくらいの曖昧さで。
読者の皆様に好きな結末を想像して頂けたらと。

しかしまぁ、書いてみたら…意外に周りの忍卵たちが主に与えてくれる気持ちが大きくて、当初38話なんて、もっとあっさり五年を振り切って出て行くつもりが、すんごい主が戸惑っていました(笑)
正直、ここまで主の心を成長させてくれるなんて思って無かったから、もうちょっと浮世離れした余裕を持っていたはずの主が、どんどん人間っぽく葛藤するようになり、最後の方なんて顔に出まくってるんだけどwwwってツッコミ入れそうになりました(笑)
そして肩の力を抜いて、年相応になってきたんだなぁと感慨深くなりました。

そうなれたのは、構想の段階で描いていた三郎像が、彼も共に成長した事で考えてもみなかった大人っぽさを持っていた事だったり、見守る的な位置だった雷蔵や勘ちゃんも、主にすごく愛情を向けてくれた事、はっちゃんは当初と変わらずまっすぐで、兵助が意外に強気だった!というのも大きかったです。
兵助なんか、冷静と見せかけ一番熱く想ってくれていたなぁと(笑)

あと食満先輩ね。あの人男らしいね!
当初は「可愛い後輩だな〜撫で撫で」くらいの認識でいたんですが。
1話分日常に出てくるくらいにしか考えていなかったのに、主にとって一番大切な事を教えてくれた人だったと思います。
流石後輩想いの先輩。

あと忘れちゃいけない伊作。
あの人の控えめのようで押しがある男らしさが好きです。
伝えたい事はちゃんと伝えるよっていう。でも押しつけたり、本人の意思を無視してどうこうって考えないから、結局は不運な立場なのかもしれないけど、それでも誰かの幸せを思い遣り、自身も納得出来る大人っぽさが…うまー(^p^)
彼の懐の広さに、主は大分救われていた事でしょう。



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