07




刹那訪れる静寂と交わされた視線。
そのまま鴻は、何も言わずに森の中へと溶けていった。
置いてきぼりになった私は、直前までの愛おしい者の全てを忘れないようにと、目を瞑って反芻した。

さわさわと頬を凪ぐ森の風が心地良かった。



どういう意味で君は泣いたの

(―――また、はぐらかされた。)





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