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抗おうなんてどうして思ったのだろう。

今思えば、声を掛けられ応じたその時には既に捉えられていたんだろうな…自分のことなのにこんなことになるまで気が付かなかったなんて私はなんて愚かだったんだろう。

逆巻ライトという存在はきっと、私を侵食していたんだ。気が付かないくらいに、少しずつ私の身体を彼は蝕んでいったのだろう。


先程までとは形勢逆転、今度はベッドに座る私、足元に座り込むライト。私の脚を両手で持ち上げその指先を慈しむように口に含み舐め回している。

「…っん。奈緒ちゃんはこんな所からも美味しそうな匂いがするんだね。ねぇ、ここからボクに血を頂戴?明日歩けなくなるくらい深く牙を突き立てて、苦痛にゆがむ奈緒ちゃんから溢れてくる血をボクに飲ませてよ。」

甘咬みをするようにやんわりと私の皮膚に当たる牙の感触。脂肪もなにもないこんな所を噛まれたらきっとすごく痛いんだろうな…でも私の足元に這いつくばり、血を啜るライトの姿を上から見下ろすのは悪くない気がする。

「いいよ。ライト…私の足の甲から血を啜って。そしてその姿を私に見せて…」

「うん、ちゃんと見ててね。」

ニッコリと笑いこちらをじっと見つめながらゆっくりと足の甲をペロリと舐め、私に見えるように牙をゆっくりと血管へと突き刺す。想像よりも鈍い痛みと、プツンという皮膚を破る音。じわりと溢れ出す赤は彼の糧としてその唇はあますことなく平らげていく。

「美味しい?」

「そうだねっ…んっ、奈緒ちゃんの血は人間にしては上出来だよ。男を誘う香りがプンプンするし、舌触りも悪くない。飲んでると変な気分になりそうだよ。」

だからもっとボクに頂戴?上目使いで血にまみれた舌を器用に這わせながら私に懇願するライトの姿は見ていて悪い気分はしないものだった。

「スキなだけ飲んでいいよ…スキな所から私の血をライトの中に取り込んでいいよ…?」

「今日はヤケに素直だね…やっと分かってくれた?」

「何が?」

「んふ、本当はわかってるんでしょ?ボクなしじゃいられない身体に自分がなってること。下から奈緒ちゃんの姿をボクずっと眺めてたんだけど、ボクに血を吸われながら恍惚とした表情をしてたんだよ。気づいてた?…この快楽は人間の男には与えられないものだもん。」

「…そうだけど、もしかしたらアヤトや他の兄弟にお願いするかもしれないわよ?【私の血を吸って快楽を与えて下さい】って。」

意地悪な顔できっと私は今笑っているんだろう。だけどそれに負けないくらいライトも楽しそうに笑っている。

「んーそうだなーそういうプレイなら構わないけど、もしも本当にキミが他の兄弟に対してそういうコトをしたら…」

先ほどまで笑っていた表情が一瞬にして真顔になり、足元にいたライトの顔が目の前に。

「この白くて細い首をへし折っちゃおうか、それともこの喉元をボクの牙でえぐってあたり一面キミの血の海を作ろうか…どちらにしろボクきっと奈緒ちゃんを殺しちゃうだろうね。もちろんキミの血をボクの許可無く味わった兄弟は八つ裂きにでもしちゃうかも。」

トンっと軽く押された肩、自然と私の身体はベッドの上へと倒れこむ。

「まさか、とは思うけどもしかして他の兄弟の牙も味わってみたいとか思ってる?…ダメだよ。」

ゆっくりと耳の後ろ側をライトの舌が滑る。その感触に私の身体は素直な反応を示す。

「そうやってボクの下で身体を任せて感じて喘いでればいいんだよ。もし他の兄弟とそういうことしたくなったらボクに言って。ボクの気分が良かったら見ててあげるよ?」

舌先が耳の穴に入り込み卑猥な水音が聴覚を犯す。

「‥っん。あっ…ライトぉ…」

「なぁに?奈緒ちゃん」

気持ちイイ事いっぱいして?そうささやいた私の声が聞こえたのか彼は私の唇に優しくキスを落とした。


*************

「んっ…いやぁ…っ」

「どうしたの?まだボクそんなに奈緒ちゃんのココ可愛がってあげてないよ?」

私の両膝を腕で固定して閉じられないようにして、既に濡れているソコをそっと指先でなぞる。ほんの少しライトが触れただけで私の身体は素直に震え、気持ちいいと全身で叫んでるみたいだ。


「ちょっと触っただけなのに、そんなに気持ちいいの?ねぇ、ココを今から指や舌…それから牙も使って…もっとぐちゃぐちゃにして気持ちよくしてあげるよ。」

襞をなぞる指先の感覚、クチュっと響く水音、そして私達の少しだけ荒い息遣い。それだけが私の脳内を支配するように響き、感じる。

「なぞっただけだよ?なのに、こーんなに溢れてきちゃったね。血もだけど、ココの奈緒ちゃんの味もボク嫌いじゃないからいくらでも舐めとってあげるよ?ねぇ、嬉しいでしょ?」


フウっと吐息がかかる。すぐそこにライトの舌があって私にまた快楽を与えてくれる。そう思うと私は、だらしなく蜜を溢れ出させ頷くことしかできない。

「うん…お願い。いっぱい気持ちよくして…!!」

懇願するようにライトの頭を私の蜜壺へと押し付ける。返事の代わりにペロリと這わされる舌。少し冷たいその感触に私は再び卑猥な嬌声をあげ、揺れる腰を止めるすべなんてわからなくなる。

「んっ…そんなに、おねだりしなくてもっ、ちゃーんと可愛がってあげるってば‥っ。」

プツリと音を立てながら、ゆびが私の中へと入ってくる。ゆっくりとかき回されるとぐちゃぐちゃと水音が響き始め、とろりと終わりなんてないと言わんばかりに私の中からまた新しく蜜はあふれだす。

「さっき綺麗に舐めたのに、またあふれてきちゃったね。本当に貪欲だなー奈緒ちゃんは。指をさ…こんなに締め付けちゃって…一本じゃ足りないの?」

じゃあもう一本入れてあげる、そう言って増やされる指。中を広げられる感覚とバラバラに動くその動きに私は快感を貪るように腰を浮かせ、はしたない喘ぎ声をあげる。

「ぐちゃぐちゃだね。指がふやけちゃいそう。ボクのこと溶かそうとしてるの?…まぁでもキミになら溶かされてもいいかな?」


指を動かしながら私の首筋に舌を這わせ、ゆっくりと牙で皮膚を破り血を溢れさせる。汗とは違う、温かい感触が私の首筋を伝い肩へとながれてゆく。

「んふふ、ねぇ今ボクが皮膚を突き破った瞬間キミの中すっごく締まったよ?…やっぱり咬まれるのスキなんだね?厭らしい匂いと血の匂いが混じってたまらないよ…!!ねぇ、ボクのを奈緒ちゃんのナカに挿れていっぱい突き上げながらさ、噛み付くときっとすごく気持ちいいんだろうね?…あぁ、でもそんなことしたら穴だらけになっちゃうかな?」

身体を伝う血をぴちゃぴちゃと舌を這わせ舐めとりそう口にした彼の顔はいつもより上気しているように見える。興奮しているだろうか?だったら…


「いいよ…ねぇ穴だらけにしても。気持ちよく私をイカセてくれたら何してもいい。」

「ふーん。死んじゃってもいいの?」

「気持よく死ねるなら、それはそれでアリかな?」

不思議そうな顔をしてライトは私を見下ろしている。そりゃいきなり死んでもいいなんて言われたら、びっくりするだろう。だけど、これは私の本心だ。この快楽の中でふと意識が途絶えたらどれだけ幸せな終わりなんだろう。

「…人間は死を恐れてると思ってたんだけどなー。んふ、まぁいいや。それじゃ、死んじゃうってくらいの快楽をキミに与えてあげる。」

濡れそぼった私の中心に焦らすようにライトが入ってくる。あぁ、本当にこのままこの快楽が続けばいいのに…


押し寄せる悦楽の波に身を任せ私はそっと瞳を閉じライトに動かされるままその享楽に身を任せたのだった…









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