QLOOKアクセス解析Dear.匿名様 | ナノ

誰もいない図書室で、つらつらと文字を書き連ねる私。
部誌に載せる詩を、メモ程度にルーズリーフに書き留めている最中だった。
本当はパソコンで書けばいいのだけれど、パソコンの前に座ると、なぜだか文章が思い浮かばなくて、時間だけが過ぎていくから。
そんなもったいないことしたくないから、とりあえず思いついたときにメモして、推敲をかねてパソコンに打ち込むのだ。
今日は委員会だから、部活には出られない。
図書委員は放課後まで仕事がある。
別に嫌じゃないんだけど、部活に出られないのはちょっと嫌だなあ。
なんて贅沢というか、わがままな事を思ってみる。
本が好きで、小説を書くのも好き。
そんな私に図書委員はぴったりな役職のはずなのに、すぐこうやって私は不満をいう。
悪い癖だなあとは思うのだけれど、なかなか治らないんだから、もう諦めた方がいいのかも。
頭の片隅でそんなことを考えながら、シャープペンを紙に押し当てながら詩を書く。

「よし、これでいいかな」

ルーズリーフに一度目を通して、どこかおかしいところがないかをチェックする。
ひっかかるところもなかったし、この詩は問題なさそうだ。
誤字や脱字、表現のミスがないことを確認して、私は借りていた本にルーズリーフを二つ折にしてはさみこんだ。
どうせ今日この本読むんだから、家までの栞がわりにしておこう。
そんな軽い考えが明日、思いもよらない出来事を引き起こすなんて、この時私は知る由もなかった。
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