後編への繋ぎ 「私は先に戻ってるぞ。竹谷、さっさと荷物をまとめて来い!」 「はい…」 「よーし、竹谷が入ったから何するか決めるぞー!」 「……。潮江先輩、俺は今あなたが憎いです…」 「すまない…。だが、元はと言えば仙蔵たちのせいだ」 「八左ヱ門、何かあったら俺も助けるぞ」 「なら兵助、変わってくれ」 「それは無理だ。すまない」 「くっそー!何でっ…、何で今になって特務なんかに…!三郎、次に会ったらブン殴ってやるッ!」 「お前がいなくなるともっと忙しくなるが、早く準備しなくていいのか?あまり小平太を待たせるな」 「ああ…、俺の人生終わった…。絶対死ぬ。つーか暴動鎮圧に単身乗りこむとか何だよ…!人外と一般人を一緒にすんなっつーの…」 「おい八左ヱ門。愚痴から悪口になってるぞ」 「俺一人であんな化け物相手できるかよ…。そうだ、できるわけねぇんだ…!………一人で相手できないなら……!」 「八左ヱ門?どこへ行くのだ?」 「悪い兵助。適当に荷物まとめててくれねぇかな!ちょっと立花先輩のとこ行ってくる!」 「竹谷、仙蔵に言ったところで無駄だぞ」 「ええ、もう諦めてます。だから死なないように犠牲者を増やすだけです!」 「……それってもしかして……」 「失礼します!」 「お、八左ヱ門。早い到着だな」 「お前はあとからだ!覚えてろよ!」 「どうした竹谷。私に何か用か?」 「はいっ。これ、名前から預かってきました」 「(名前…?……なるほど、自分一人で七松先輩の相手できないから名前も巻き込んだのか…)」 「ちょ、ちょっとはっちゃん!名前は関係なくない!?」 「俺はまだ死にたくねぇんだよ!立花参謀長、名前も特務に異動したいらしいです。紙もこの通りです」 「なるほど、な…。確かに名前の名前が書かれている」 「宜しくお願いします!」 「八左ヱ門!」 「勘右衛門、落ちつけ。名前は女だけど七松先輩について行けるだけの体力を持っているだろう?体力というか、気力だが」 「そうだけど…」 「私は名前の文字がどんなのか知らんからな。―――解った、許可しよう」 「よっしゃぁ!じゃあ俺七松先輩に伝えてきますね!」 「あとは留三郎の許可が必要だ。お前にできるのか?」 「七松先輩にお任せします!失礼しました!」 「立花先輩、名前の文字がこんなに汚くないのぐらい知ってますよね」 「なに、成長する後輩たちを見たいからな。名前も小平太の下にいけばきっと強くなるぞ」 「でも食満先輩が許可しますかねー?食満先輩、名前のこと気に入ってるじゃないですか」 「あやつは過保護すぎる。あれでは名前が育たん」 「……。立花先輩は名前をどうしたいんですか?」 「可愛い後輩だよ、お前たち同様な」 「アハハ。見てみて三郎、すっごい鳥肌たってるー」 「私もだ」 「だが本音だ。特に名前には期待している。自分の身を守れるぐらい強くなったとき、もっと色々なことができるからな」 「…。ねぇ、解ってたけど立花先輩って後輩使い荒いよね…」 「だな」 「これが上に立つということだ。解ったら馬車馬のごとく働け。言っておくが、この書類が終わらない限り昼食はないからな」 ( TOPへ △ | ▽ ) |