夢/とある夫婦の日常 | ナノ

そのおまけ


「おはよう、竹谷!今日もいい天気だな」
「あ、おはようございます、七松先輩。あの、ちょっといいですか?」
「お、どうした?」
「なんかうちの嫁が聞いたんですけど、お局おばさんにケンカ売ったって本当ですか?」
「お局?」
「えっと…。なんかこんな体型で、こんな顔してるおばさんです。嫌味ばかり言ってくるクソババアって…。俺もよく解んないんですけど…」
「んー……、あ、あいつか?あいつなら確かに売ったぞ」
「え、マジですか?だってその人面倒だから誰も関わらないようにしてるって…。なんてケンカ売ったんすか?」
「殴りかけた」
「はッ!?」
「名前の悪口言ったから殴りそうになったのを、名前が庇った」
「ええええ!?そ、それマジですか?だ、だって七松先輩が殴ったら確実に死……」
「悪口言ったからあいつが悪い!」
「そうですけど……。あー、でも噂とはちょっと違いますね」
「どんなだ?」
「なんか、「普通に話していたのに、突然怒りだして殴られそうになった。お嫁さんに庇われたけど、あれはどう見てもグルよ」とかなんとか…」
「ほう…」
「(うわ、やばっ…。殺気が…)で、でもその話し、誰も信じていないらしいですよ」
「信じていない?」
「まぁうちの家族も信じていませんし、他の人たちも「あの七松さんの旦那さんを怒らせるなんて相当でしょ」って、逆におばさんが変な目で見られてるって」
「私を怒らせたら相当なのか?」
「だって七松先輩怒ることなんて滅多にないでしょう?細かいことは気にしないし」
「んー…そうだっけ?」
「あ、もうそれでいいです。とりあえずそうみたいですよ。だからもし名前先輩が気にしてるようなら、気にしないで下さいって伝えておいて下さい」
「そっか!わざわざありがとうな、竹谷!お詫びに今日の昼休憩、一緒にバレーしよう!」
「えッ!?い、いやー…それはご遠慮「なぁに、細かいことは気にするな!」…おほー…、マジかよ…」



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