夢/とある獣の生活 | ナノ

房中術の段


五年の授業となると質は格段とあがり、難しくなる。
特にこの時期に行われる授業は多くの補習者を出しているほどだった。
その難しい授業のうちの一つである「房中術」はいわゆる情事。
まずは自分自身が学園内で体験をし、それから町で玄人相手に学んでいく。
その最初の相手が、六年生なのである。

…ってな感じで、ギャグちっくな雰囲気BL夢。ヤる表現はなし。
男×男の表現はあります。詳しくは、六年×五年。
八左ヱ門が主人公の忠実なる犬です。ちょっとオトメン要素も。
この時点でイヤな予感がした方は戻りましょう。

基本的にこのサイトの男夢は「友情・家族愛」です。




文次郎×兵助
長次×雷蔵
留三郎×三郎
伊作×勘右衛門
虎徹×八左ヱ門

ですよ?大丈夫ですか?
これから別にラブに発展するなんてことはありません。ほんのりギャグです。





八「こんなの絶対おかしいって!なんで房中術の相手が六年なんだよ!普通に町娘相手でいいだろ!?」
三「八左ヱ門、忍者の三禁って知ってるか?」
八「でもよ、三郎!七松先輩に当たってみろって!一生地獄だぞ!?(心も体も的な意味で)」
兵「七松先輩もだが、立花先輩も危険だ。一生涯弱みを握られたままなんて……!」
雷「そうだね、僕もできれば中在家先輩がいいかな」
勘「潮江先輩もちょっとねー。なんか赤面しそうでキモい」
兵「勘ちゃん、言葉言葉」
勘「あはっ!」
三「では一番は善法寺先輩が安全か?」
八「バカ三郎!善法寺先輩にあたってみろ、薬盛られるぞ」
三「とりあえず七松先輩と立花先輩だけは当たりたくないな」

全員『というわけで、せめて相手はくじではなく、自分たちでじっくり選ばせて下さい』
木「………はあ、好きにしろ…」

三「で、誰が誰いくんだ。正直私は誰にもいきたくない」
八「だけど必修だしな…。覚悟を決めるしかない!」
兵「………誰ともしたくない場合はどうしたらいい?」
雷「じゃあ僕、中在家先輩ね」
勘「まあそこは決まってたようなものだよね。でもいいの?委員会で変な空気になったりしない?」
雷「え、なんで?」
勘「…ごめん、聞いた俺がバカだったよ」
三「雷蔵の大雑把ぶりをバカにしたらいけないよ、勘右衛門。私は食満先輩にいこう」
八「うえええ!?三郎、まじか…」
三「他のに比べればマシだろ。八は七松先輩にでもいっとくか?」
八「無理無理無理無理!」
兵「残りは潮江先輩と立花先輩、七松先輩に善法寺先輩と虎徹先輩か…」
勘「立花先輩と七松先輩は論外っていうことで、俺は善法寺先輩っ」
兵「え…。勘ちゃん、薬盛られるよ?」
勘「うーん…まあ大丈夫じゃない?」
三「そう言えば勘右衛門も大雑把だったな」
兵「潮江先輩か虎徹先輩か…。八左ヱ門はどっちがいい?」
八「えッ!?どっちって…できればどっちも……」
雷「八ー、早く決めなよ」
八「雷蔵に言われるとなんか心にくるな」
三「珍しく一番に決めたからな」
兵「俺は…潮江、先輩かな…。虎徹先輩ちょっと怖そうだし」
八「ばっ…!虎徹先輩は優しいぞ!?この間だって捨て犬拾ってきたし、その前だって…」
勘「はいはい、はっちゃんが虎徹先輩を好きなのはよーく解ったよ。じゃあもうはっちゃんが虎徹先輩で、兵助が潮江先輩ね」
八「ハァ!?なんで勝手に決めるんだよ!」
三「じゃあ七松先輩いっとくか?」
八「っ……虎徹先輩にしときます…」
雷「じゃあ紙に書いて提出しとくねー」
勘「俺たちは先輩たちに報告してこようか。多分知ってるだろうけど」
八「しっ知ってんの!?」
兵「そりゃあ知ってるだろう。先輩たちも経験したわけだし、何より俺らの相手をするわけだし」
八「そうか…。よし、覚悟決めていくかっ…!」
三「もっと気楽にいけよ。それとも嬉しいのか?」
八「ちげェし!嬉しくねェし!」
勘「あはは、はっちゃん。真っ赤な顔で言っても説得力ないよー?」
八「なってねェし!」
三「何を言うんだ、勘右衛門。ご主人様に可愛がってもらえるから嬉しいに決まってるだろう?」
八「三郎!」
勘「あ、そっか。ごめんね、はっちゃん。わざわざ本当のこと言って!」
八「〜〜〜だからちげェって言ってんだろバカァ!」



八「はー…ほんとあいつらバカにしやがって…。しかも犬扱いすんなよな!俺犬じゃねェし!普通に尊敬してる先輩なんだから緊張するのは当たり前だろ。……つかあいつらなんであんなに緊張してねぇんだ?それとも俺が異様に緊張してんのか?だ、だって先輩だぞ?するに決まってんだろっ…!」
虎徹「おー、竹谷じゃん。どうした?まだ委員会には早いぞ?」
八「うわああああ!虎徹っ、先輩!」
虎徹「おう?どうかしたか?つか何そんなに驚いてんだよ」
八「あ、あの…その…!(い、今言うべきか…?そうだよな、早めのほうがいいよな…)」
虎徹「おい、顔赤いぞ?もしかして風邪か?無理すんなよ」
八「ちがっ……あ、の…!虎徹先輩、っ俺と寝てください!」
虎徹「は?」
八「あ、いえ!そうじゃなく、いやそうじゃないけど…!あの、えっと、実は授業で房中術があってですね…!」
虎徹「ああ、あれな。別に構わねぇよ。てか俺が相手でいいのか?」
八「―――え…?よろしいのですか?」
虎徹「だって授業だろ?普段竹谷には世話になってるしお前が俺でいいなら構わないぜ。別に慣れてるし」
八「なれ…?」
虎徹「あー、ごめんごめんこっちの話。で、いつ?今日?」
八「……」
虎徹「…たーけやくん?」
八「明日…お願いします…」
虎徹「りょーかい。で、なに拗ねてんの?」
八「拗ねていませんが?」
虎徹「声音が低いし、あきらかに表情が暗い。…イヤなら変わるか?」
八「いえ、そういう意味ではなく…」
虎徹「じゃあどういう意味だよ。俺たちは人間だぜ?喋らないと解んねぇって」
八「………喋らない動物とは通じあってるじゃないですか」
虎徹「おやおや、今日の竹谷くんは反抗的ですねぇ。でもわからないものはわからない。それとも、喋りたくなるようにしてやろうか?それなら簡単だ」
八「(殺気が…!)……――っただ…」
虎徹「ただ?」
八「俺の知らない先輩がいて、……いやでした…」
虎徹「……(ああ、今さっきの「慣れた」発言か…)くくっ…」
八「な、なんすか!」
虎徹「なんだ竹谷。俺を誘っているのか?それとももう術が始まっているのか?」
八「っ!」
虎徹「いいぜ、骨の随まで食ってやるからこいよ」
八「―――ッし、失礼しました!」

虎徹「ははは!いやー……可愛い後輩だろ、小平太」
小「虎徹、竹谷が拗ねた理由、解っていただろ?」
虎徹「動物より、人間のほうが分かりやすいからな。特にうちの犬は」
小「しかし虎徹が竹谷に誘われるとはな!これで五年はみな相手が決まったぞ」
虎徹「へぇ、誰が誰とやんの?」
小「文次郎と久々知、伊作が尾浜だっけか?留三郎が鉢屋で、長次が不破だった気がする」
虎徹「お前と仙蔵のとこにはやっぱ誰もいかなかったか」
小「むう、楽しくない。私得意だぞ?」
虎徹「お前房中術と実技だけは満点だもんな」
小「そうそう!なのに来ないなんて五年は見る目がないな!」
虎徹「授業ごときでわざわざトラウマ作りにいきたくねぇよ。二人ともえげつねぇし」
小「そうかあ?」
虎徹「そうだよ!」
小「で、虎徹はどんなプレイをするのだ?獣プレイか?」
虎徹「どんなプレイだよバカ。春本の見すぎだ」
小「だって虎徹童貞捨てるの早かっただろ?だから普通のは飽きてるのかと思って」
虎徹「俺普通だし。それに経験が早いのはお前だろ。六年の中で一番じゃなかったっけ」
小「ああ!色々なことをしてきたが、やはり一番は外でするのがいいな!」
虎徹「誰もそこまで聞いてねぇし!」
小「で、どうなのだ?やはり虎徹も外でするのが好きなのか?それとも人間相手には飽きたか?あの山犬とやってるとかなんとかって聞いたことがあるぞ?」
虎徹「うちの可愛いハルをそんな目で見るんじゃねぇ!」

留「いや、ツッコミどこちげぇし!」

虎徹「あ、留さん」
小「どうした留三郎、そんな怒った顔して。どこか行くのか?」
留「ちょっと保健室にな」
虎徹「そう言えば留さんの相手は鉢屋だったな」
留「おうよ。俺んとこに来て「一番普通そうなので宜しくお願いします」とかなんとか抜かしてからよぉ…!」
虎徹「え、いいじゃん。どこに不満があるんだよ」
小「鉢屋もマニアックそうだな」
虎徹「小平太はちょっと黙ってて」
留「舐められてんのがむかつくんだよ!しかも余裕そうな笑み浮かべやがって…。あいつ絶対俺としたあと、「六年ってわりと普通だな」とかなんとか言いそうじゃね!?」
虎徹「あー…」
小「それはイヤだな!」
留「だろ!?あることないこと言われそうだからイヤなんだよ!だから薬盛ってやるつもりだ」
小「それで保健室に向かうのか」
虎徹「いいぞ、留さん。盛ってやれ。がんがんに盛ってやれ!六年を舐めたこと後悔させるのだ!」
留「おう!」
小「そんなにイヤなら私が変わってやろうか?」
二人「「それは止めてあげて。さすがに可哀想」」
小「ちぇー…」



伊「そうそう、僕の相手は尾浜くんでさー。ほら、彼って快楽主義っぽいだろ?だから色んなことしてあげようと思ってさー」
虎徹「それでこの量の薬ですか…」
留「伊作、さすがにこれは可哀想だ…」
小「私、伊作とだけはやりたくないな」
伊「え、なんで!?きっと楽しいよ!?それとも聴診器プレイとかのほうがいいかな?」
二人「「マニアックすぎて逆にトラウマ」」
小「伊作、また補習受けるようになるぞ?」
虎徹「小平太にまで心配されてるし…。伊作、ほんとそれだけはやめろ。勘ちゃんいい子だから普通のプレイにしてあげて」
伊「えー…。でも留さんは鉢屋くんに盛るじゃないか」
留「俺はあいつを痛い目に合わせるだけで、楽しむとかそういうんじゃないし」
伊「留さんだってマニアックだよ!」
留「だからちげぇって!」
虎徹「…まー、多少マニアックのほうが楽しかったりして、後に引くことなく終われそうだよなー」
小「何かするのか?」
虎徹「んー、しようか今悩み中。竹谷何が好きなんだろーなー…。まあとりあえず目隠しして…」
小「なんだ、虎徹もなかなかマニアックじゃないか!」
留「え、お前そういう趣味持ってたのか?」
伊「虎徹、さすがにそれはないよ…。竹谷くん可哀想…」
虎徹「なんで!?てか伊作にまで言われるとさすがの俺もブロークンマイハートだよ!」
伊「だって目隠しだよ?ヤっちゃう気満々じゃん…」
虎徹「いやいや、そうじゃなくて!授業とはいえ、男とするわけだろ?そんなの普通じゃないじゃん。しかも自分が下とか。だからせめて姿が見えないほうがよくない?」
小「ほう…。虎徹にしてはなかなか優しいな!すっかりそういうプレイだと思ってた!」
伊「へー…君にそんな優しさがあったなんて知らなかったよ」
虎徹「いや、小平太も伊作も俺のことバカにしすぎだから」
留「で、その心は?」
虎徹「ぶっちゃけ恐怖から快感に変わる顔が好きなんだよねー。あと感度よくなるし」
小「アハハハハ!やはり虎徹は変態だったか!」
伊「うわー…」
留「虎徹、ないわ」
虎徹「うるせぇ!留三郎、いらんこと言うんじゃねぇ!」
留「俺が悪かったのもしれませんが、変態なのは変わりありませんから」
虎徹「ちょ、何で敬語!?しかもちょっと距離とるなよ!」
伊「じゃあ僕そろそろ夜の準備に戻るね」
留「ああ。薬ありがとうな、伊作。それと部屋も使わせてもらう」
留「うん、僕保健室でするからいいよ」
小「私は町にでも行くかなー…。今夜は部屋に帰れないしな」
虎徹「無視すんなよテメェらあああ!」


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