| おまけの段 「あー、千秋どこ行ってたんだよー！せっかく一緒に勉強しようと思ったのにぃ…」 「つーか千秋、放課後俺らと約束してただろ。なに忘れてんだよ」 「……す、すまない二人とも…。すっかり忘れていた…。い、今からでも間に合うか？」 「もう遅いよ！」 「あーあ、せっかく新しく考えた罠をお前に見せてやろうと思ったのによー」 「すまない！本当にすまない！ど、どうしたら許してくれる…？」 「「補習手伝ってください」」 「……。またか…」 「またかって酷いよ！そんなこと言わないでよー、千秋ー！」 「マジでやべぇんだよ…、わかんねぇんだよ…！頼む千秋、このままじゃ卒業できなくなる！」 「仕様がないな。今回だけだぞ」 「ありがとー、千秋！」 「すまねぇな！」 「うむ、ありがたく思うように！」 「でも約束忘れてたのは千秋だからね！」 「しかも文次郎たちと団子食いに行きやがって…」 「す、すまない…。許してくれ」 「今回だけだからね？」 「今回だけだぞ？」 「ああ！では私の部屋へ行こう！私の部屋のほうが広いからな！」 「………」 「文次郎、お前があの二人みたいに千秋と接することはこの先ないぞ」 「う、うるせぇな…。解ってるよ。ただ……」 「ただなんだ？」 「俺らの前とあいつらの前とじゃ千秋の態度が違う気がしてな」 「能天気なは組だからな。真面目な千秋も感化されるんだろう。見ろ、警戒心もなにもない」 「……俺たちの前じゃまだ警戒心あるよな」 「性分なんだろ。なんだ、ヤキモチか？」 「違う！」 「おー、千秋ー！お前どこ行ってたんだ？鍛錬に誘おうと思って色々探したぞ」 「小平太か。鍛錬ならあとで付き合おう。今は無理だ」 「では夜か？夜なら迎えに行くぞ？」 「断る。貴様は気配を消して部屋へ侵入してくれるからな」 「だって夜這いだもん。別に構わんだろ？」 「それを止めろ！」 「断る！女子がいるなら触れたい！」 「き、貴様…！」 「……。小平太はことごとく千秋の地雷を踏んでやがるな…」 「羨ましい性格だな。文次郎、少しは小平太を見習え」 「だ、誰が千秋を夜這いなどするか！」 「誰もそこを見習えとは言っておらんぞ？そうか、お前も千秋をそういう目で見てたのか？ん？」 「っ…！違うに決まってるだろ！千秋は友だ。それ以上でもそれ以下でもない！」 「そうかそうか。その言葉、近い将来で後悔するだろうよ。では私は先に部屋へ戻る。お前は土産の団子を委員会へ持って行って驚かれて来い」 「驚かれては余計だ！……くそ、やはり仙蔵と一緒に行動するんじゃなかった…」 （ TOPへ △ | × ） |