恋人は小学生 !注意! 後輩シリーズで現代転生パロ。 七松→小学六年生。後輩主→高校一年生設定。 昔大好きだった恋人に、現代で出会うことができた自分を褒めてやりたい。もうほんっと褒めてやりたい! またこうやって大好きなあなたの隣に並べるのが、とてつもなく嬉しいです。最高に幸せです。 「見ろ名字!この間の算数で三十点とれたぞ!」 「三十点…。あの、七松せん…じゃなくて、七松さん、もうちょっと頑張りましょう?」 但し、先輩だった人は、私より遅くに生まれてしまいました。 傷だらけで、凹んだランドセルを背負って、膝や腕に絆創膏を張って元気よく私の部屋に入り込んで来た。 むふー!と、誇らしげに算数のテストを私に見せつける七松先輩は凄く可愛い。 昔は「格好いい」しか思わなかったけど、今は「可愛い」が先。 私より小さいし、細いし…とにかく可愛い!身長も小学生にしては小さいほうだし。 「小平太くん、オレンジジュース飲む?」 「飲む!飲みます!ありがとうございます!」 クスクスと笑いながら部屋にやってきた私の母親にしっかり頭を下げて、私にてててっと近寄り、「どうだ?」とさらに答案用紙を見せてきた。 持っていたシャーペンを机に置いて、用紙を受け取ってからベットに移動して座ると、七松先輩もベットに飛び込む。 ベットの上で跳ねないで下さいって言うのに、毎回これだ…。可愛いから許すけど。大きかったら絶対に怒ってた。 「いつもの七松さんに比べたら頑張ったほうだと思います」 「だろ!?しっかりべんきょーしたからな!」 「………これ、選択問題ですもんね…」 「勘もサイノーの一つだ!」 人の枕に顔を埋めたまま、足をバタバタさせる七松さんに苦笑しながら、「七松さん」と名前を呼ぶと、「何だ?」と言って顔をあげてくれた。 「そうですね、偉い偉い」 これほどまでに勘が当たるのって凄いと思う。ほんと才能だ。 顔をあげて、小首を傾げる可愛い七松さん。 ふっと笑って頭を撫でてあげると、ぱしん!と手を払われた。 ビックリして彼の顔を見ると、少し頬を膨らませ、目線を斜めへとさげて怒った表情を浮かべる。 え、だって褒めてほしかったんでしょう…?だから見せつけにきたわけで……。 「……」 「な、七松さん?」 「…前は私のほうが先輩だったのに…」 後輩が先輩の頭を撫でるな。子供扱いするな。私はお前の先輩だぞ! と言いたそうな目で私を睨みつけてくるが、身長が低いので上目使いにしかなってない! 胸がきゅうううう!ってなって、…いや、なりすぎて痛い。もうやだ、この先輩可愛すぎて泣きたいよ! 「可愛いぃいいいいい!」 「うっ…ぷ!名字、はなせ!私を子供あつかいするんじゃない!お前の先輩だぞ!」 「今は後輩ですよー!小学生ですよー!可愛い可愛い可愛いいいいい!もう大好き!」 「はなせ名字!」 「嫌です離しません!はー…もうこのまま寝たい。可愛すぎる」 だってさ! 運動会で、かけっこ一番になったらその旗持ってきて、「一番とった!」って見せてくるんだよ!? 夏休みに入ったら両手いっぱいに荷物持って、よろよろしながら歩いて近づいて来るんだよ!? いっつも半パンで、膝小僧にケガ作ったり、寒くて赤く染めたりするんだよ!? んでもってこんな風に拗ねられてみなよ!可愛い以外の言葉が出てこないよ! 室町のときはあんなにもたくましくて、格好よくて、強かった先輩がこれだよ!?いわゆるギャップ萌えですよ可愛いなぁ! 「いい加減にしろ名字。私、本気でおこるぞ?」 「はいはい、怒っても怖くないですよ、まだ」 抱き締めたままでいると、最初は暴れていた七松先輩だったけど、いきなりピタッと動きを止めて呟く。 抱き締めたままそんなことを言うと、「そうか」と呟いて、凄い勢いで押し倒された。 目の前には天井と七松先輩。幼くて可愛い顔なのに、どこか怖いものがあった。 「今はまだここまでしかできんが、……そうだな、二年後もしくは三年後覚えてろ」 「……中学二年生であそこまで?」 「年は変わらんだろ?」 「あ、っはは…。ですね……!」 泣きたくなる気持ちを抑え、手で顔を覆ってグスンと鼻をすすると、「名前」と名前を呼ばれた。 「あとこれ、予約な!」 「……小学生のくせに」 「でもお前の先輩だ」 「今は後輩ですよ」 「なら今すぐ私の下の名前で呼んでみたらどうだ?」 「ご遠慮致します」 頬に軽くキスをされて、ニッと笑う七松先輩は、やっぱり可愛かったです。 どうか、お願いですから当分の間は可愛い先輩でいてください! 成長期よ、来るな!! ▼ ショタ松にたぎった結果。 どうだよ、ショタに攻められる気分はよぉ! あと、小学生七松と高校生後輩主が海にいって、ナンパから守るお話も書きたかった。 どんどん綺麗になる後輩主に怒る七松とか、バレーの試合を見に行ってモテる七松を見てイライラする後輩主とかもいいね! 年の差っておいしいね!年上男性×年下女性が一番のツボだけど、これもすっごく楽しかったですっ。 以下はおまけ。 「確かに私も忙しいと言いました。七松さんもバレー部の合宿とか遠征とか、その他諸々あって忙しかったですもんね」 「おう!」 「だからって一ヶ月ちょっとで私の身長抜かさなくてもいいじゃないですかっ…!可愛い先輩がもういないなんて辛い!」 「室町のときと一緒だな!このぐらいの時期に一気に身長伸びたもんなー…。あと筋肉もようやくついた!」 「うわああああ!ぷにぷにで可愛い七松先輩を返して下さいよー!」 「さて、名字」 「………」 「昔の予約、覚えてるよな?」 「覚えて「答えは聞いてないけどな」 ( TOPへ × | ▽ ) |