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獣が交わるの段


!注意!
「とある後輩の災難」の「獣に成り下がる」の続きで裏夢です。





「んっ…は、あっ」


突然生えたらしい耳と尻尾を弄ってみれば、勝手にイッてしまった名前。

たまらず貪った唇からは喘ぎと必死に呼吸するのに漏れる声がする。

舌を絡ませ容赦なく咥内を荒らせば、ふるふると小さく身体が震えた。

あ、足りないか?


「な、なま…せんっ…ひ、あっあっ」


恐らく涙で私の顔なんか見えてない目がこちらを見てくる。

多分無意識だが煽られているんだと思った。

忍ばせた手が太ももを伝い無防備に滴る場所へ指を這わせてみる。


「っっ……や、あっ…」

「名前、濡れてる。」


当たり前だ。

私としてて濡れないわけが無い、でも今までで一番嬉しいと感じる。

ぐちぐちと練るみたいに指に蜜を絡めて入り口に徐々に触れた。


「ん、あっあぁっ…あっ」


不安混じりのような気持ちよさげな曖昧な声。

びびってんのか?ま、最初だから仕方ない。


「ん、うっ…や、あっあっ」


勝手に漏れていくこの声、嫌。

溢れていく滴が七松先輩に弄ばれるのも嫌。

だって、だって。


「ぅ、あっあぁっや、だぁっ」

「本気で嫌か?ならいつもみたいに私を殴って止めてみろ。」


いつもならもうとっくに頬をひっぱたいて逃げてる。

でもそんな力が湧いてこない、身を委ねてしまいたいでも恥ずかしいそんな感情の間が名前を七松の胸から動かさなかった。


「私も限界だ。お前も、そうだろう?」

「ひ、んあっあっあぁっやっやあっ」


グリグリと指が敏感な突起を押しつぶしながら、ピンッと張り詰めた犬の耳にかぷりと噛み付く。

ガクガクと揺れる身体が逃れようとするからぐっと掴んで今度は意識させる。


「ほら、お前これからイくんだ。」

「やっ怖いッ、や、だっあっあっあぁっ!!」


達するを名前に意識させ、身体に教え込んだ。

ボロボロと涙が七松の肩を濡らすが名前からは荒い呼吸と途切れ途切れの甘い声。

ヤバイ、目の前がまだチカチカして本当に身体に力が戻らない。


「…ん、ふっ……」


顎を盗られて上を向かされまた深く口付けられる。

苦しいったらないのに嫌悪感が一切無い。

くちりと唇が浮いて糸が離れたかと思うと、下腹部に違和感が広がる。


「あ、いっ…っ……」

「あー……痛いのか。これで。」


実はたった一本、存分に濡らした指を入れただけなのだが悲痛な声。

甘いだけの声も堪らないが痛みに耐えながらも痛いと漏らす声はもっと堪らない。

ぐぐっと奥に進めて中を広げるみたいに動かせば名前の腰が逃げようと揺れた。


「逃げるな。」

「ひ、ぎっ痛ぁ!?」


ガブリと歯をがっちり立てて犬耳を齧られ全く色気の無い悲鳴が上がった。


「どっちが痛い。」

「耳が痛い…です……」

「なら、痛い痛い言うな。」

「だって痛いもんは痛っ…ん、あうっ」


有無を言わさない手付きが中に押し入ってきて、苦しさだけでなく小さな尻尾をやわやわと揉む。

気持ちいいようなでも違和感があって、とおかしな感覚に名前はきゅうっと口を結んだ。

先程まで開きっぱなしだった口端からは、たらりと唾液が滴る。


「ん、んんっうっ…っ」

「……口開け。声我慢するな。」


零れる唾液をベロリと舐め取り、射ぬくような視線で見られ名前はたまらず、こくりと頷き口を開けた。


「ふ、あっあっ、はっん」


圧迫感が増してくると同時に首筋を舐めたり尻尾を弄ったりして身体を解されていく。

やっぱ手慣れてるなぁ。

等と少し胸にモヤモヤしていると急に圧迫感が無くなり布団に倒された。


「はぁっ……ななま…」

「私は、お前を好いている。」


この行為は他の女とするのとは違う意味を持つ。

と言ってくれてるようで名前の胸がきゅううっと締め付けられる。

ちくしょう、格好良いっ。

ぴたりと自身が名前の入り口に当たると、ピンッと犬耳が立ちびくんっと身体が跳ねる。

間違いない。アレだ。アレっ待って!まだっ気持ちの整理がっ!?


「七松先輩…まっ…」

「待った無し。」

「ひ、あっあぁっ!!」


テンパっても結局抵抗などは口だけになってしまい、愚鈍な痛みが名前を襲った。

緩やかに徐々に、等ではなく一気に自身を全て飲み込ませられる。

指とは比べものにならない圧迫感に、口で短い呼吸を繰り返した。


「はっ…はっ…七松…せんぱ…っ」


初めての人に対して酷くない…?

や、ばっ考えてもられないよ、うーっ痛いっ!


「せ、んぱっ…七松先輩ぃ〜……」


泣きそうだ、嫌だ泣きたくないっ情けない声も本当は嫌だ。

入れてから全く動く気配の無い七松にゆっくりと手を伸ばし頬にそっと触れればふっと笑われる。


「も、やだっこれ以上泣きたくない…嫌われたくないっ……」


七松が微笑むからつい本音がポロリと零れてしまう。


「?………名前?」

「弱い…弱い女みたいで…見られたくありませんっ…」


貴方の好きな強い女でありたい。

名前は瞳いっぱいに涙を貯めながらも溢さないよう必死に堪える。

七松の笑っていた顔が急に真顔に変わった。

耳元に顔を寄せて低く声が身体に響く。


「今は弱い女でいい。…少し黙ってろ…」

「ん、むっ…ふぅっ…」


なんだ、コイツ。

ヤバイ。初めてだからなんて様子見てられなくなる。

ぐちゃぐちゃに溶かして私漬けにして泣かせて鳴かせてやりたい。


これ以上煽られないよう名前の口を手で塞ぎ、膝裏に手を入れて片足を持ち上げてより深く繋がればぐちりと音がした。

ゆるゆると腰を動かせば近くから切なげな声が聞こえる。


「ふ、んっはぁっうっ」


目を瞑った事で溢れてしまった涙が目尻からツウっと流れてくる。

ペロリと舐めて少し顔を引いて名前の表情を伺えば悩ましげに眉を寄せ熱い吐息を手の中に吐き出していた。


「ふぅっう、むっ…」


ぺちぺちっと口を覆う七松の手を力なく叩けばうっすらと目を開ける。

手を退かしてもらうと喘ぎ声と共に新鮮な酸素を取り入れようと荒く胸を上下させた。


「はっあ、はぁっはっんっあっ」

「……痛いか?」

「わ、かんないっす…ん、くっあっあっ」


ふるふるっと小さく顔を横に振る様子に更に律動を早めれば、名前の顎が天井を指す。


「ふ、んんっあっ」


先程よりも自身の滑りが良くなったのもあり、ぐちゅぐちゅと水音が響く。

狭さと気持ちとが相まって七松の限界は意外と早く訪れた。


「名前、イく。」

「ふ、え?…っあっ!?」


もう片足の膝裏も持ち上げられ身体をぎゅうっと折り曲げられると自身を抜き差しする動きがかなり速く荒くなった。


「や、あっあっはっ、せんぱっあぁっあっ」


あ、凄い…七松先輩の荒い呼吸が聞こえる。
結構必死な顔してるんだ…って私もあんな顔してんのかな…

七松の表情にきゅうっっ胸をときめかせていられたのは一瞬だけで、その後は何も考える余地など無かった。


「はっふ、あっあっああっっ!」


ガツンガツンと押し込まれた熱い塊が何度も中を穿ち痛みとも快楽とも判断が付かないうちにズルリと自身が抜かれる。


「ふ、えっ」


いきなり静かになったかと思うと、どぷっと腹部に熱が吐き出される。

あ、れっ?何?何だ?
……ま、まさかっ……


「七松…先輩……」

「……………ん?」


ひとしきり吐き出すと前髪を無造作に掻き上げながら名前と目を合わせた。

その仕草が太陽の下で汗を拭ういつもの姿を思わせて、胸を高鳴らせる。


「何だ?」

「いっ、いえ…何でも…」


あぁ、とうとうしてしまったなぁ…なんて考えて七松を見ていると満足気に笑うからこれで良かったと小さな尻尾が僅かに動いていたのだった。



「俺もうあの部屋で寝れない……」


後で竹谷がポツリと溢した本音だった。





宵乃口の蜜月さんから頂きました。
感想は既に長文乱文で送り済み。

裏夢を頂けるなんて思ってなかったです。ありがとうございました!
最後のオチが逸材すぎてもう(笑)



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