気炎万丈 ※会話文のみ。 「これマジかよ…!」 「あんた、本当展開が急よね…。さすがの私も驚いちゃったわ」 「あの、とは言っても誤解されただけですから…。ね、師匠?」 「ああ!兄妹と見間違いされるのは少しイヤだったから恋人と名乗っただけだよ」 「いや、そりゃあ別にいいんだけどな?ただ、…なんつーかな、別に恋人じゃなくてもよかっ「でもこの写真よく撮れてるわねぇ。二人とも幸せそうなのが伝わってくるわ」 「これは師匠が優しく声をかけてくれたからです!」 「名前君がとても恥ずかしがっていたからね。でも最近はよく皆と話しているじゃないか!素晴らしいぞ、名前君!」 「ありがとうございますっ」 「いってぇよ!何でわき腹殴んの!?」 「余計なこと言わないでちょうだい!これを機に二人が急接近するんだから!」 「えー…するように見えるか?」 「するわよ!名前ちゃんをよく見てみなさい。ちょっと頬が赤いでしょう?」 「……………まあ。でもトレーニングしたからじゃね?」 「あれはスカイハイに恋をしている目よ!乙女の勘!」 「お前乙女じゃ「それ以上喋ったらあんたの大事なあそこ、捻り潰すわよ」 「ひいいい!すみません!」 「この雑誌、どこで買えるだろうか」 「買われるんですか?」 「勿論!名前君がよく撮れているからね!」 「わ、私じゃなくて師匠が素敵だから…」 「そう言われると嬉しいけど、名前君も十分綺麗だよ。魅力的だ!」 「あ、あっ…!ありがとうございます…!」 「おいお前ら、ここでそういう空気を出すな。雑誌だけでお腹いっぱいだっつーの」 「本当よねぇ。『彼女のどこに惚れたのですか?』の質問に対して、『彼女の魅力は数えきれないほどあるよ』とは…。さすがスカイハイ。言うことが違うわ」 「『人見知りが激しい彼女を気遣ってあげる彼氏の姿はまさに王子様!』だとよ!お前らもう本物のカップルになっちまえよ!」 「っ恋人だなんてとんでもないです!私なんかが師匠の隣にずっといるだなんて…!私は師匠の弟子であり、相棒です。それだけでいいんです!」 「名前君?」 「お、おい名前…?」 「ブルーローズ先輩と同じようなこと言わないで下さい。私は今のままで十分幸せです!すみません、失礼致します!」 「…今怒るようなこと言ったか?」 「いえ…。どうしちゃったのかしら」 「名前君…。もしかして私が変なことを言ったのだろうか。本当は雑誌に載りたくなかったのに、私が無理に言ってしまって…」 「そうじゃないわ、スカイハイ。とりあえず可愛い弟子の様子を見てきてもらっていいかしら?きっとあなたなら大丈夫だと思うわ」 「わ、解った!名前君、待ちたまえ!」 「ブルーローズ先輩って言ってたよな?」 「ちょっと事情を聞いてみようかしら」 「おー、そうだな。それと、俺ずっと名前の性格が気になるんだけど…。何か暗くねぇか?後ろ向き的な」 「そうね。自分を過小評価しすぎなところがあるわよね…」 「今度聞いてみっかなぁ」 「そうやって遠慮なしに入っていったらイケメン君のときみたいに怒られるわよ」 「き、気をつけるよ…」 (2011.0708) ( △ | ▽ ) |