小話 ※会話文のみ。 「ここをクリックすれば見れるでござるよ」 「おおお…。ありがとうございます、折紙先輩。先輩はパソコンに詳しいのですね!」 「ぶ、ブログをやっているので…」 「ぶろぐ?」 「日記のようなものだよ。折紙君曰く、燃えあがることができるらしいよ!」 「あの、そういった意味の燃えあがるのではなく…!」 「とても楽しそうですね!私もしてみたいですっ」 「あ、じゃあまずは登録をしないと」 「登録?」 「えっと…」 「おーい、お前ら何してんだ?」 「やあワイルド君にファイヤー君。今折紙君が名前君にパソコンを教えているんだよ」 「あら、名前ちゃん。パソコン触ったことないの?」 「こちらへ来て触るようになりましたが、詳しくは…」 「え、そうなの?今時の子なのに珍しいねぇ〜。あ、そう言えばスカイJr.のファンサイトができてたな」 「ふぁんさいと?」 「市民の皆が作ってくれるサイトよ。名前ちゃんのことを語ったりする場所。スカイハイの相棒だからできると思ってたけど、結構早かったわね」 「拙者も見たでござる。でも「それは知らなかった!是非私も名前君のサイトを見てみたいのだが、どこにあるんだい?」 「普通に検索すりゃあ出てきたぞ。ほれ、貸してみろ」 「あ、ちょっとタイガーさん…!」 「どうかしたの、坊や。もしかして、見られちゃ困るようなものでもあるのかしら?」 「ちっ、違いますよ…!その、あまりファンサイトへはアクセスしないほうが…」 「まあ非公式ファンサイトだから多少乱れてるでしょうね。でもそんなのよくある話じゃない」 「いえ、そうなんですけど、そうじゃなく…!」 「ほら、ここ、ここ!」 「こ、これが私のサイトですか!?」 「素晴らしいサイトだ!トップ画像の名前君も素晴らしく輝いてるぞ!」 「普通じゃない。何をそんなに焦ってたの?」 「BBSと写真を見たら…。ああ、でも名前殿にはお見せしないほうがいいですよ!」 「ふーん…。ちょっとワイルドタイガー、パソコン持ってこっちきなさい。スカイハイと名前ちゃんはそこにいてね」 「どうしたんでしょう?」 「何だろうね?」 「何だよ。どうかしたのか?」 「ちょっとパソコン貸して」 「うおっ!」 「………あらやだ、こういうことね」 「すっげぇ荒れてんな…。「【スカイJr.は】あなたは女の子派?男の子派?【両性体】」…?」 「そう言えば「男」だって公表してたのよね。でも女の子だって言う子のほうが多いじゃない」 「そりゃあそうだろ。本人隠してねぇんだし」 「それもそうね。で、写真は…………際どい写真ばかりね…」 「本人見たら引くぞ…」 「だから本人には見せないほうがいいって言ったじゃないですか…」 「折紙、お前が正解だ。このことは忘れてもらおう」 「どうやって?」 「名前」 「あ、はい。何でしょう?」 「ヒーローはファンサイトなんて見たらダメだ」 「え!?だ、ダメなんですか…?私少し楽しみにしてたのに…」 「ファンサイトということは、賛美だけじゃなく、批判も書かれる。それを読んでお前は凹まない自信があるか?」 「……多分…凹みます…」 「凹んだあと、いつものように人命救助ができるか?」 「できない、と思います」 「じゃあ見るな!」 「わ、……解りました」 「最近タイガーさん名前殿の扱い上手ですよね」 「一児の親だからかしら」 「名前君、凹むことないぞ!私もファイヤー君やバイソン君に言われてファンサイトを見ないようにしてるんだ!」 「師匠もですか?」 「たくさんの応援コメントが書きこまれているらしいのだが、見てしまうとお返事がしたくなるから見ないようにしている!その代わり、ファンレターなどにお返事をしているんだ!」 「あんなにたくさんのお手紙にお返事ですか!?さ、さすが師匠ですっ…!」 「え、お前スカイハイにそんなこと言ったの?」 「さすがキングオブヒーローよね…。非公式ファンサイトなのに物凄い盛り上がりを見せて、そしてとんでもない人ばかりよ…」 「拙者も見ました…。画面越しに熱が伝わってきて少しだけ凹んじゃいました…。どうせ僕のファンサイトもブログも炎上ばっかですよ…」 「元気出しなさいよ!ワイルドタイガーなんてファンサイト自体ないんだから!」 「折紙元気づけるのはいいけど、その代わりに俺を傷つけるなよ!」 (2011.0706) ( △ | ▽ ) |