夢/七松デー | ナノ

彼女の胸は貧乳?


「おばちゃーん、豆腐定食ってない?」
「あら名前ちゃん、久々知くんの真似っこ?」
「違う違う。豆腐には胸が大きくなる栄養素が入ってるんだって。だから!」
「そうかいそうかい。じゃあ、たんまりお食べ」
「わーい、ありがとうございます!」
「名字、無駄なあがきは止めようぜ。な?」
「優しい眼差し向けてんじゃねぇぞ童貞野郎。いいからお前もさっさと注文しろよ」
「黙ってろ貧乳が。おばちゃーん、俺カレー!」
「はいはい」
「さて、どこ座ろうか…。…潮江先輩、立花先輩、伊作先輩、食満先輩の机には絶対に座りたくないな…」

「ご飯だーっ!」
「この決断バカが…。僕の手を煩わせやがって…!はぁ、僕もご飯食べよう…」
「おう、田村。お疲れさん。大変そうだな」
「あ、竹谷先輩…。はい、まぁ…」
「どこ座ろー…」

(ドンッ!)

「わっ!」
「うわー!」
「神崎!」
「大丈夫か名字」
「す、すみません名字先輩!神埼、お前も名字先輩に謝れ!」
「あはは、私は大丈夫だよ三木。左門、大丈夫?」
「はい、大丈夫です!それより名字先輩!」
「ん、なに?」
「神崎、離れろと言ってるだろ!」
「あ、おばちゃんありがとございます!おほー…いい匂いだぜ…!」
「おっぱい固いですね!」

『ブハッ!』

「ゲホッ!…ッゴホ…!」
「汚いぞ文次郎。食べ物を吹きだすな…。落ち着いて茶を飲め」
「うう…、文次郎…僕の顔にかけないでよ汚い…」
「伊作、大丈夫か?ほら、布巾」
「ごめんよ留さん…」
「……作兵衛、大丈夫か?お茶飲むか?」
「ゴホッゴホッ!あいっ…!あいつなに言いやがっ―――ゲホッ!」
「…数馬、大丈夫?」
「僕も作兵衛のご飯がかかった…。藤内、布巾とって…」
「―――神崎ィ!貴様先輩に向かってなんてことを…!」
「ブハハハハハ!ひぃ、後輩にこうもハッキリ言われるとかっ…!や、やべぇ…腹痛くてカレー落としそう…!」
「竹谷はあとでぶん殴る。左門、おっぱい固くてごめんね」
「いえ!」
「でもね、今の私サラシ巻いてんだ。だからいつもはもうちょっと柔らかいかな。あと鍛えてるから仕方なく…」
「そうでしたか!それはすみませんでした!」
「いや、いいよ。気にしないで」
「はい!でも僕は柔らかいほうが好きです!」
「―――ゴハッ!」
「……茶をこぼすでない…」
「もうっ、僕の顔に吹き出さないでよ!」
「いい加減にしろ文次郎!」
「ゲッホ…ごほ、ごほ…!」
「作兵衛、大丈夫か?お茶のほとんどを数馬に吹き出したぞ?」
「うう……もうやだ…。藤内、席変わって…」
「ちょっとそれは…。それよりほら、顔にかかったお茶をこれで拭きな」
「ひぃ…!神埼は素直だなぁ…っ。名字に言っても無駄なのに素直だなぁ…!」
「お前マジであとで覚えてろよ」
「―――左門」
「あ、潮江先輩!」
「それ以上は喋るな。それと名字」
「はい、なんすか?」
「すまんかった」
「は?」
「俺の教育不足だった。女性に対してこんなこと言うなんて失礼だ…!」
「はぁ…まぁ特に気にしていませんよ?」
「そうっすよ、潮江先輩。こいつが貧乳なのは皆知ってますよ?」
「黙ってろ竹細工野郎」
「なにその新しい罵り!罵り…?…になってねぇし!」
「いや、そうであろうとなかろうと、今さっきの左門の発言は失礼だ!行くぞ左門、説教だ!」
「ハイッ!」
「そっちじゃねぇ!こっちだバカタレ!」
「あー…行っちゃった…」
「あの名字先輩…、うちの後輩が失礼しました…」
「ああ、ほんと気にしてないからいいよ。ほら、三木ちゃん早くご飯食べなよ」
「―――名字先輩…」
「作兵衛?どうかした?」
「すみませんでしたッ!」
「……何で作兵衛が?」
「だって…あいつ俺の同室だし、友達ですし…。あの、俺からもよく言っておきますので、許して下さい!」
「あはは…。ほんと気にしてないから大丈夫だよ。ほら、ご飯戻りなよ」
「しかし…」
「本人がいいって言ってんだから大丈夫!竹谷からもよく言われてるし、慣れてるもん」
「名字は貧乳、貧乳っこ〜」
「ハゲあがれ竹谷。お前のカレー、白米だけ食っちまうぞ!」
「止めろよ!すっげぇ食いにくいだろ!」



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