三匹の子ブタ? !注意! 童話パロです。 流れも適当ですので、苦手な方はお気を付け下さい。 あるところに三匹の豚がいました。 長男は、八左ヱ門。次男(?)は、名前。そして三男の末っ子は仙蔵です。 そんな彼らが自分たちの家を作ることになりました。 「つーわけで、さっさと作るぜー!」 八左ヱ門くんは藁を大量に持ってきて、試行錯誤しながら家を作ろうとしましたが、不器用なうえに少し適当なので、家は作れませんでした。 諦めて藁を布団にして寝ようとしたら、天敵である狼の文次郎がやって来ました。 「竹谷…。お前もうちょっと頑張れよ…」 「すみません。俺にはこれが限界でした」 「まぁいいけどよ。とりあえず吹っ飛ばすぞ」 狼は涎を垂らしながら八左ヱ門くんが作った藁の家を吹っ飛ばしてしまいました。 食べられる!と焦った八左ヱ門くんは慌てて次男の名前の元へと逃げました。 「おーい名字ー。潮江先輩来たから助けて………ってなんだよ、その犬小屋は」 「いやー…頑張ったんだけど、面倒になっちゃって…。ほら、寝るだけだし犬小屋でいいかな?って」 「しかも柵までしてんのかよ!」 「こっから中は私の陣地だからな。入るなよ」 「おい名字、お前までなんつー家建ててんだよ」 「あ、潮江先輩どうもー。お早い到着ですね」 名前くん…ちゃん?の元へと逃げた八左ヱ門くんは木の家へと逃げ込みます。 事情を説明する八左ヱ門くんに、怯える名前ちゃん。 そこへ、追って来た狼が現れ、木の家を吹き飛ばしました。 「あ、やっべ。すぐ壊れた…」 「あとから食満先輩に直してもらえよ」 「いいからさっさと逃げろ、バカタレが」 このままでは二人揃って食べられてしまう! 焦った二人は末っ子の元へと逃げました。 末っ子は三兄弟の中でとても賢く、優しい子なので、きっと中に入れて助けてくれると安心していました。 「………あっれぇ、僕の目腐ったのかなぁ?」 「残念だが違うよ、八左ヱ門くん。これが現実だ、ちゃんと見ろ!」 「さすが仙蔵だな。……と言うか、これってレンガなのか?」 仙蔵くんが建てたのはレンガの家でした。 中に入ろうにも……って立花せんぱーい、ドア開けて下さいよ。二人が中に入れないじゃないですかー。 「黙ってろ尾浜。あと、これはレンガじゃない。大理石で作った私の城だ」 あーもうそれでいいです。台本通りにしてくれないなら好きに進めますからね。 「そうしろ。と言うわけだ、私は汚いお前たちを入れる気はさらさらない」 「入れてくださいよ!物語りが進まないじゃないですか!」 「最初からまともに進んでいないだろうが…」 「そう、ですけど…。もうっ、竹谷がちゃんと藁の家を造らなかったからだ!」 「そう言うお前も犬小屋とか作ってんじゃねぇよ!」 「どっちもどっちだ…」 お城の前で喧嘩をする豚二匹と、呆れる狼。 しかし、狼にとっては最高のチャンス!しかも一匹は女の子!もー、こんな最高のシチュエーションないよねぇ。 俺だったらぁ、八左ヱ門縛り上げて、目の前で名前としちゃうなー。あはっ、どう名前?してみない? 「勘右衛門、ほんとお前ってば女の敵だね」 気持ちいいことが好きなだけだよ。 潮江先輩もしたいですよね? 「したくないッ!俺は今狼だぞ!?」 下ネタ的な意味で? 「断じて違うッ。いい加減にしろ尾浜!ナレーション変われ!」 そんなこと言われても、兵助たちはあっちで撮影中ですし無理ですよー。 さぁ、ギンギンになった狼は二人を食べてしまうのでしょうか! 「仕方ない…。こうなったら、お前ら。俺と勝負だ」 「そういう物語りでしたっけ?」 「もういい、諦めろ」 「よーし!肉弾戦なら負けねぇぜ!行くぞ、名字!」 「合点承知の助!」 勇んで狼に向かう豚二匹でしたが、 「尾浜、豚という表現は止めろ。ただの豚にしか見えん」 すみません、立花先輩。 改めまして…。勇んで狼に向かう二人でしたが、狼のほうが強く、あっという間にやられてしまいました。 狼は満足そうに顔をキラキラさせ、その場から立ち去ります。 ボロ雑巾のようになった二人は仙蔵くんのお城の前でのたれ死んでしまうのでした。めでたしめでたし。 「……だからさ、これってこういう話だっけ?」 「諦めろ名字。立花先輩の暇つぶしでやってるだけなんだからよ…」 「大がかりな暇つぶしだな」 「で、いつになったら起きていいんだ?つかマジで潮江先輩帰ったのか?」 「めでたしって勘右衛門言ってたし、もういい「おっ?」 あ、面白いことになってきたのでナレーション続けまーす。 仲良く寝転んでる二人の前に、赤ずきんと猟銃を持った狼が現れました。 それを見た二人は一気に青ざめ、硬直します。 先ほどの狼ではなく、赤ずきんちゃんに出てくる狼です。 「………美味しそうだな…」 じゅるり。と涎を垂らす狼を見て、二人は急いで起き上がり、身を寄せ合って震えます。 あはは!肉食獣を前にして怯える草食獣が見事に再現されてるー。 「っ七松先輩!?あの、あちらで赤ずきんの劇をしてるのでは…?」 「食った!」 「はっ!?いや、先輩なに言ってんすか。赤ずきんちゃんの狼は殺されるんですよ?あと何で赤ずきんと猟銃を持ってんすか…」 「ええっと…。おばあちゃん役の不破食べて、なんか持ってきた伊作食べて、ベットで寝てたら長次の気配がして起きたらもういなくて、探したらここに来た」 「多分、絶対。中在家先輩面倒くさくなって猟銃置いて逃げたんぜ」 「奇遇だな名字。俺もそう思った。やるんならちゃんとしろよなぁ…!」 「で、お前ら見つけた!美味そうだな!」 「「ひっ」」 オチがついたかと思ったところに、二段のオチ! これこそまさに後輩シリーズにピッタリだよね。 じゃ、二人とも頑張って!立花先輩、こんな感じでいいですかー? 「なかなか面白いのが撮れたな。留三郎、鉢屋。しっかり編集しろよ」 人使いの荒いことで…。まぁなかなか面白い絵が撮れたので構いませんが。 伊作、転んだとこ大丈夫か? ううっ、ドアで額ぶつけて小平太に踏まれた…。痛い…! 「お前ら全力で逃げろ。追いかけて捕まえて食べたほうが美味いからな!」 「勘弁して下さい七松先輩!もう終わったんだから止めましょうよ、ね!?」 「七松先輩は違う狼さんですから!私たちの劇に出てこないで下さいよぉ!」 「いーち、にー…」 「「やばい、目がマジだ!」」 あははー、名前本気で逃げたほうがよくない? 今の七松先輩、名前のこと性的な意味で食べちゃう気満々っぽいもん。 「私はいつでも名字を食べるつもりだぞ?」 「ここに来て凄いカミングアウトされた。だが断るっ、そして逃げる!」 「あ、ちょっと待って名字!俺も一緒に行く!」 「しっかりついてきな、竹谷!そして囮になって死んでくれ!」 「それはテメェだ!」 「じゅー!よし……。尾浜ー、ついでに掛け声頼んでいいか?」 任せて下さい。 では行きますよ。位置について……よーい…ドン! 「いけいけどんどーん!」 「「来たぁあああああ!」」 「アッハハハ!楽しいなぁ!お前ら、しっかり逃げろよ!」 「「誰か助けて!」」 はい、めでたしめでたし! さ、兵助。豆腐はあっちで食べようねぇ。 ようやく終わったのか?雷蔵、終わったみたいだぞ。 んー……よく寝た…。僕の出番少なかったから暇だったんだよねぇ。 雷蔵は寝てるだけだったからね。よーし、お菓子持ってきて今さっきの見よっか! 結果、後輩シリーズの八左ヱ門と名前は報われない。 ( TOPへ △ | ▽ ) |