夢/30万打 | ナノ

好みは先輩


!注意!
獣主が女体化してます。しかも現パロで女体化です。
性格は全然変わっていません。
変わってませんが、女になっているので、竹谷×獣主要素が出てきます。





「やっばい、自分が可愛すぎて惚れそう…」
「うんうん!男の虎徹は可愛くないけど、女の子になったら結構可愛いよ!」
「だろ?しかも美脚じゃね?」
「うーん…傷だらけだから微妙かも…。でも健康的な足で僕は好きだよ?」
「そうか?じゃあスカート短くして…っと…」
「それと胸元ちょっと開けて……」
「おおっ、セクシーだな!胸もでけぇし、色んな男どもを誘惑してやるぜ!」
「頑張って!」
「…………なぁ、いい加減突っ込んでいいか?そうじゃねぇだろ、このバカどもが!」


どういうわけか、女の子になっちゃいました!いや、伊作の薬のせいなんだけどな。
元々俺か留三郎を女の子にさせるつもりだったらしく、女子の制服も用意していたので、それに着替えて、鏡を見せてもらった。
ありえねぇぐらい俺が可愛くて惚れそうになる。
伊作ときゃっきゃ騒いでいたら、今まで黙って見ていた留三郎に二人揃って殴られた。女相手に容赦ねぇなぁ…!


「伊作っ、お前は一体何がしたかったんだ!」
「だ、だって男子校で女の子いないから…。やっぱり女の子がいたほうがいいじゃん?」
「だからって何で俺らを女にしようとすんだバカっ。お前がなりゃいいだろうが!」
「え…?と、留さんってそういう趣味だったの…?」
「いやーん、留三郎のえっちー」
「ちげぇええええ!」


ガツン!とまた同じ場所を殴られた。


「まぁまぁ落ちつきなよ留三郎。とりあえず遊んで来ていいですか?」
「この楽天家が!いいかっ、男子校に女がいたらどうなるか解ってんだろ!?」
「俺ならすぐに口説きに行きます」
「そんな面倒なこと嫌だろ!?いいから大人しく「いってきまーす!」虎徹ーーー!!」


留三郎の説教は長いし面倒だし、うるさいので無視をして教室から飛び出した。
追いかけようとしたら伊作にぶつかって伊作が「痛いよ!」と悲鳴をあげる。ぷち不運なことで…。
横目でそれを見て笑ったあと、廊下の窓から外を覗く。


「さーて…女になったんだから何すっかなぁ…」


色んな事を考えていると、部活中の竹谷が目に入りニヤリと笑う。
やっぱりここは可愛い後輩で遊ぶに限るよな!
歩き方や仕草、声とかに気をつけながら一階に下りて、水飲み場で頭から水を浴びている竹谷に駆け寄る。
向かう途中、色んな奴らに話しかけられたけど無視してやった。私の本命は竹谷くんなの!なんつってな。


「あ、あの…」
「…え?」


犬のように頭を振って、水気を飛ばしているときに話かけると、素っ頓狂な声をもらして思わず吹き出しそうになる。
堪えて一歩近づくと、竹谷は周囲の様子を窺って「お、俺ですか…?」とビクビクしながら聞いてきた。
ちくしょう、こいつのこういう反応大好きなんだよ!竹谷はいい反応をしてくれるから大好きだ!


「はい、竹谷くんですよね?」
「お、俺は竹谷、ですけど…。その、あなたは…?というか、男子校になんでっ…!」
「その……この間の大会で竹谷くんを見て…そのっ…」


近づくたびに一歩さがる竹谷くんは最高に可愛いと思います。
笑いを堪えるために俯き、そっと腕を掴むとビクン!と身体が飛び跳ねて、俺の我慢の限界をむかえた。


「何でそんなに純情ボーイなんだよ!ウケる、まじウケる!」
「………は…?」
「んだよ、解んねぇの?俺でーす、虎徹先輩でーす」
「…な、何を…?は?だって、先輩は…」
「伊作がこれこれしかじかです」
「……俺を騙したんですか!?」
「大正解!」


親指をたててウインクしてやると、頭を抱えてしゃがみこんだ。しかも大きな溜息つきながら。
ほんっといい後輩だな、お前は。鉢屋とかなら嫌悪を目を向けてくるぞ。勘ちゃんは遠慮なくナンパしてきそうだし。


「勘弁してくださいよ…。俺こういうのほんっと苦手で……」
「知ってる。だからやったんだろ?どう、可愛くね?」
「………」


しゃがんだまま顔だけをあげて俺の身体を一通り見たあと、すぐに顔を背けた。
ほんと、わっかりやすい性格。
悪戯心に火がついて、俺もしゃがんで顔をズイッと近づけると「ちょちょちょちょ」と目を抑える。


「む、胸元見えるんすから!あとスカート短すぎっすよ!」
「だって見せてるんだし、短くしてるんだもん。美脚だろ?おっぱいもでっけぇぞ」
「ご自分で触らないで下さい!」


そう言って自分の胸を両手で掴んで揉んで見せてやると、顔を真っ赤にさせて俺の腕を掴んで動きを止めた。
うおっ、思ったよりつえぇ力だな。……ん?女だからそう感じのか?…………え、もしかして力とかもマジの女になってるわけ?マジかよ!
竹谷もそれに気づいたのか、俺の顔をジッと見て来た。


「虎徹先輩……」
「竹谷くん、痛いよ…」
「っすみません!」


うおおお…なんか怪しい雰囲気になったぞ!危なかった危なかった…。


「で、でもあれですね…。その、見事に女の子っすね」
「まぁな。伊作はマジで天才だぞ!」
「へー…。…………」
「エロい目で見てくんじゃねぇぞボケ」
「い、いや!違いますよ!虎徹先輩なの解ってるし、そういう目で見るのは失礼だと解ってるんすけど……」


チラチラと胸元や足を見てくる竹谷くん…。純情というか、青春してるっていうか……。
でもあれだな。そういう目で見られるのってあんまいい気はしねぇな。男っていやらしい生き物だわぁ。俺もだけど。


「なんだよ。お前の好みだったわけか?」
「っ」


だから……何でお前は解りやすいんだよ…!
確かにおっぱいはでっけぇけど、性格は変わってねぇんだぞ?何でそんなのに惚れるんだよ。女はおしとやかなのが可愛いだろ!
また真っ赤になって俯く竹谷くんを見て、どうしようか考える。


「そんなに好みならデートしてやろうか?」
「えッ!?」
「女の子の恰好して、手ぇ繋いで、「竹谷くん、あれ食べたい!」つって甘えてやろうか?」
「いっ…いや……!」
「んで、最後のお別れには、」


両手で竹谷の頬を包みこんで、上目使いをしてやるとさらに顔が赤く染まる。
思わずニヤッとしそうになるのを堪え、甘い声を出した。


「バイバイのキスして…?」


瞬間、今度は手首をガッと掴まれた。


「虎徹先輩」
「おい待て、盛るな。ごめん、俺が悪かった。本当に悪かったっす」
「本物の女の子相手ならしませんが、今目の前にいるのは虎徹先輩ですもんね」
「うおおおお!ごめんってば!童貞くんをからかってすみませんでした!」
「童貞舐めないで下さいよね!」
「誇ることじゃねぇし!つかまだ童貞だったのかよ!いい加減卒業しろよな!」
「ですからッ、今の虎徹先輩で卒業しようと思います!」
「うわあああこいつマジだ!!」


迫ってくる竹谷を必死で抵抗していると、ボンッ!と大きな音と白い煙に包まれる。
やめろっ、こんなことになったら余計竹谷のペースに………って……。


「ゲッ!」
「……戻った」
「…」
「…。ふふっ、たーけーやくぅん!誰が誰をヤるって…?」
「ごめんなさい、冗談です。嘘です、すみませんでした!」
「嘘つけぇ!すっげぇ真顔で迫ってたじゃねぇか!」
「いてててて!でもあれは虎徹先輩が悪いんすよ!?」
「なんとでも言え!しかし正しいのはいつだって先輩だ!」
「ずりぃっす!」
「見つけたぞ虎徹!……ってきめぇ!」
「留さん聞いてよー!」
「止めろ虎徹!その恰好で俺に近づくな!」
「「今の恰好?」」


竹谷を殴ろうとすると留三郎に止められ、泣きつこうとしたら動きを止めて一歩下がった。
竹谷と声を揃えて己の身体を見ると、


「そうだ、今の俺女の子の恰好してんだった…」
「うっわ……萎える」
「うっせぇ黙れ竹谷!」
「っで!」


女の子の恰好で校内を歩くのは恥ずかしかったし、誰にも見られたくなかったので、パンツ一丁で校内を歩いて先生に怒られました。


「善法寺先輩。永久的に女の子になる薬って作れないですか?」
「え、無理だよ」
「そうっすか…」
「竹谷、それお前に使ってやろうか?」
「っすみません虎徹先輩!冗談っす!」





如月さんより。
女体化になって竹谷を振りまわすお話。

すみません、逆に振り回されちゃいました…。


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