夢/嘘 | ナノ


単発シリーズ


●獣主 その1●

「名前ー…」
「おう、どうした伊作」
「あのね…、相談したいことがあるんだけど、今大丈夫?」
「うん。つか俺に相談とか珍しいな。なんかあったのか?犬に噛まれたとか?」
「そうだけど、今回はちょっと違うの。あのね…、………」
「…なんだよその沈黙は…。なんか緊張しちゃうだろ」
「あのね…、雑渡さんいるじゃん…」
「ああ、あの包帯グルグルの人な。つかあの人また来たの?」
「それで……、あの人に今日、結婚申し込まれちゃって…」
「……ハァ?…え、雑渡さんがお前に?」
「うん…。ぼ、僕どうしたらいいかなぁ…」
「ど、どうしたらいいかなぁって…。えっと、お前男じゃん?」
「うん、そうだよ」
「向こうも男じゃん?男同士で結婚できねぇじゃん。…い、いや…、お前がそういう趣味で、向こうもそういう趣味だったら何も言わないけどな!」
「ううん、僕は違うよ。でも向こうが……。どうやって断っていいか解んなくて…。それに、断ったあと変な空気になるのも嫌だしさ…」
「なるほどな。…うーん、どうしたもんか…。…あっ、俺と恋人同士でしたー。って言うのは?それだったらまだマシじゃね?」
「名前、それいい考えだね!でも僕、それだと名前より留三郎のほうがいい」
「まさかの玉砕ッ!告白したつもりねぇけどフラれた気分だよ!それは我儘すぎるだろ!」
「あははっ、冗談だよ冗談!」
「ったく…。じゃあそれでいくか」
「違うよ名前。雑渡さんに結婚申し込まれたってのが冗談、嘘ってこと!」
「………嘘ついたのか!」
「そうだよー!今日はエイプリルフールって言って、嘘ついていい日なんだよ。だからついちゃった!ごめんね、名前」
「ちくしょー…、やられたぜ…!」
「僕も留三郎に嘘つかれたからねぇ…」
「………いや、待てよ。じゃあ、俺より留三郎がいいってのも嘘か?」
「……」
「おい、不運野郎。なんか言えよ」
「だって留さんのほうが面倒見いいし?」
「ちくしょう!俺だってお前と結婚するより留三郎と結婚したほうがいいつーの!」
「言っとくけど、留さんは渡さないからね!僕の不運に付き合ってくれるのは留さんだけなんだ!」
「俺の面倒見てくれるのは留三郎だけなんだ!つか、俺の扱いうまいし!」
「留三郎は僕と一緒にいるの!」
「俺と一緒にいるんだっつーの!」

「言っとくけど、どっちの面倒も見ねぇからな。不運もバカ犬の面倒も付き合えるかァ!」

元ネタ⇒雑渡さんに結婚を申し込まれたら?



●獣主 その2●

!注意!
BLしてます。
精神的に竹谷×獣主風味。





「竹谷」
「なんすか、名前先輩」
「俺の…、愛人になってくれないか?」(竹谷の両手を握りながら)
「え…?」
「俺、お前のこと好きなんだ。だから愛人になってくれ!」
「…じゃ、じゃあ本命は誰なんですか!?」
「あ、そっちに食いついちゃう感じ?」
「俺が好きなのに俺が愛人なんすか!?本命が誰か教えて下さい!」
「……うーん、この子バカなんじゃないのかなぁ。あのな、竹谷。そっちよりまず突っ込むところがあるだろ?」
「突っ込むとこ?………あ!」
「解ったかい?」
「どっちが受けで、どっちが攻めかってことですね!俺ならどちらでも構いませんよ!しいて言うなら攻めのほうが…」
「お前ぶっ殺すぞ。そうじゃねぇだろうが!因みにッ、俺は野郎に突っ込まれる趣味はねぇ!」
「じゃあ俺が受けですね。解りました、抱いて下さい」
「無駄におっとこ前発言だな、おい。そうじゃねぇよ…!もー…、こいつに変な嘘ついたのが間違いだったわ…」
「嘘?」
「そ、嘘。嘘だから忘れてくれ」
「……で、では俺が本命って…ことですか…?」
「お前ってほんっとバカだな!」

元ネタ⇒俺の愛人になってくれないか!



●獣主 その3●

!注意!
BLしてます。
獣主・七松×竹谷風味。





「竹谷、俺お前のことマジで好きなんだ。だからヤらせてくれねぇか?」
「ド直球ですね。嫌ですよ!いくら尊敬している名前先輩からのお願いとは言え、それだけは聞けません!」
「なら私の言うことなら聞くか?竹谷、ヤらせろ!」
「嫌ですよ!七松先輩とヤったら………恐ろしくて言葉にできません!」
「じゃあ、優しくしてやるから俺とヤろうぜ!」
「嫌ですッ!つーか何で男の俺にそんなこと言うんすか!」
「女がいないからに決まってるだろ?竹谷もバカだな。名前そっくりだ!」
「おい、何でそこで俺を出した」
「それに竹谷だと無理やりしても壊れんだろ?」
「うおおおい!壊す前提っスか!そんなん聞いたらますます嫌ですよ!勘弁して下さい!」
「まぁいいじゃん。ちょっとケツ貸してくれるだけでいいからさ!」
「ちょっとじゃすまないから嫌なんですってば!」
「竹谷、お前のことを愛してる。だから、ヤらせてくれ」
「私も私も!私も竹谷のこと愛してるからヤらせてくれっ」
「そんな適当な言葉で俺が落ちると思ってんスか!?ちょ、逃げ道塞がないで下さいッ!」
「「さあ、ヤらせろ!」」

「俺のケツがああああああああ夢かァアアア!また夢か!夢オチでよかったッ!」
「うっせぇぞ竹谷!六年長屋までテメェの悲鳴が響いてんだよ!」
「うわあああ!最低ッスよ名前先輩!このケダモノ!」
「女子ならまだしも、野郎のテメェに言われたくねぇよ!なんだよチキショウ!俺が何したって言うんだ!」

元ネタ⇒獣主と小平太が同時に竹谷に好きだからヤらせろと迫ったら?



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